多宝塔と大日如来 石山寺 ガイドさんの存在

嫌がらせのように吹きまくる風。

前日に単管パイプを覆ったシートが暴れまくっていました。

何しろ体が冷えるので夕刻の仕事に差支えがないよう残る外仕事は諦めました。

なるようにしかならない・・・そう言い聞かせて。

 

出来た仕事と言えば回忌表を仕上げて本堂に掲示したこと。

冷たい堂内でのその仕事も苦痛ですので掲示板ごと庫裏の玄関内に運び込んでその作業を。

経年による板の粘着物の堆積が見苦しくまた前回の書面がうまく除去できません。思わぬ難儀となってしまいました。

サンダーや電動カンナまで繰り出しましたがキレイになったとは程遠く適当なところで妥協した次第。

次回は板そのものを入れ替えるのが手っとりばやいかも知れませんね。

 

扨、石山寺の多宝塔。

源頼朝の寄進によって再興されたと伝わる多宝塔。

現存多宝塔の年代としては最古といいます。

その年代については解体修理の際、須弥壇上框裏の墨書によって

「建久五年(1194)」頃と明確になっているとのこと。

 

この多宝塔はこのお寺の本堂と並ぶ2トップの如き存在。

今は雨漏りがあるようでその修理対策が課題のよう、本尊は大津市歴史博物館に逃がしていてこちらには不在。

 

この堂の前に上がった際、バス同乗のご門徒さんが堂正面階段から降りてきて「まったく頭にくる!!」と私に。

聞けばその集団の中にガイドがいて数人の拝観者を引率していたとのこと。

大きな寺院の有名どころではその手のガイドがいることは承知していましたが私はそれはボランティアが趣味的に案内しているかと思っていましたが(聞いたワケではありませんのでよくわかりませんが)その引率されていた拝観客の1人から「私たちが頼んだガイドだからついて来ないで欲しい」と投げかけられたと。頭から湯気が出るほどカンカンになって私に訴えてきました。

それはそれは頭に来る話です。

「とんでもない人がいたものだ」と返しましたが、その件はガイドがイケませんね。年配の方でプライドがあるのかもしれませんが、ここはひとつ「まぁまぁ」と自分の顧客をなだめるくらいの力量が必要でした。

要は特設飛び入り解説ツアーにたまたま別の拝観者が居合わせただけであり、こちらにそれを「遠慮しろ」などの警句はありませんし。

どなたでも自由に拝観回遊できるというのが大前提ですからね。

 

もし、私なら・・・そのガイドさんに注進するでしょうね。

「それでいいのか?」と。使命を逸脱しているということです。

 

本尊は大日如来。

快慶の若き時代のもので、多宝塔の再建以前からの本尊というのが定説になっています。