一旦浜松に帰った息子は再び前夜相良にて一泊。
そして昨日は親子ともに別々の葬儀に出仕しました。
彼がお世話になっている某所からの依頼が同時に2件入ったからです。
異例中の異例というか偶然のこと。
そちらからの依頼は無い時は1カ月以上まるまる無いようで彼は仕分けのバイトに出向いていたくらいですから・・・
二人そろって5時起き、彼が6時30分、私がその15分遅れの出立。
何とかこなして行かないとどちら様にも、寺にも大恥をかかせることになりますから、特に遠方の出仕には緊張感が伴います。
何せ初めての会場というのが常で、案の定私は会場前を何度も通り過ぎてしまってあたふたする始末。
新しく出来た会場とのことで私の車載ナビには登録がなく「パッドのヤフーナビをもってくれば」と現場付近で地団太。
事前にグーグールマップでも場所だけは確認していましたが無意味。20分ほど到着予定時間をオーバーし開式予定の15分前という失態。
奥方に逐一状況を説明し、自宅からのナビゲーションを依頼していましたので息子にもその醜態はモロばれで叱られました。
近くのコンビニに車を停車、降りて足で走って探しましたので現場に当たった時は待ち構える担当者の前で「ハーハーぜいぜい」。「車を取ってきます~」
何のことはない、通り沿い、そのコンビニの隣が会場でした。
嘘のよう、まったく気が付きませんでしたね・・・人はそれを阿呆と呼ぶでしょう。
何故焦るか・・・それを分析すれば・・・
「新しい建屋」「ナビに載っていない」の情報が頭に摺りこまれている中
①もしかして知らされた住所情報に誤りがあるのでは・・・の心。
となればまったく違う場所を探しているのではないか・・・の疑念
そして「遅刻してしまう・・・」の焦燥
②住所情報に入れたこのナビはまともに示しているのか・・・
③間違ってナビ入力をしてしまったのでは・・・
すべて「疑心暗鬼」と見落とし、勘違いが原因ですね。
はじめての場所に向かう時、もう30分早めに到着を心がける・・・肝に銘じるべき。
不安が解消してハイテンションの坊主が「どーもどーもどーも~」の軽々しい躰で飛び込んできて、「さぁ開式」となってもねぇ。ご遺族にも斎場担当者にも申し訳がつきません。
ご主人を亡くされた奥様(施主)のご挨拶での第一声は「髪の毛があるんですねぇ」。
「そこか・・・」と思いつつ、伺えばご主人の出身が尾張のご門徒の家から出た方で、ご家族の住まう地域では殆ど関りが無かったよう。
故人は洋画好きと伺っていましたのでその手の話になれば・・・と期待していましたが・・・棺の中には故人の愛好品の数々(模型等)のほかWOWOWの冊子が。なるほど。
まぁその質問が出る時はまた、「ホントにこいつは坊さんでイイのか?」の重大疑義の存在が無いとはいえません(否 絶対にあります)。
こういう時にはと小山紙店で作って頂いた「まともな名刺」を出して信用確立を促します。
「まとも」とは以前の私のそれ、パソコンで作った和紙製のものではないぶ厚い名刺だということ。
そして真宗の大抵の坊さんというものについて「髪有り〼」を力説するばかり。
また、こういう初対面の会場には進行責任者との打ち合わせがありますがまず「最後に御法話はありますか?」と聞かれます。
しかしまた「法話ナシもアリなのかよ・・・」とも思いますがね。
真宗で最後の導師の挨拶(いわゆる法話)がナイというのは聞いたことがありませんが(お隣の真宗のお寺さんからは「1時間話せ!!~ムリです・・・」とも聞かされたことが・・・) 、もし、そちらで私が「法話はナシです」など言ったとしたらその疑念は相当深まったのかも知れませんね。
その名刺の存在は大きいですよ。
与えられた少ない時間で「私」を表現してくれるのですから。
また皆さんは100%所在をググりますからね。
最近ではお話の際にちょいと一般的には難解な仏教用語などを示したりすると手元のスマホをいじくる姿を見ることが多くなりました。
デタラメを吹聴したらスグ、バレる・・・。
扨、石山寺本堂は蓮如堂のスグ上。
やはり懸造です。
天然記念物に指定されている珪灰石の岩の上にあるから石山寺というようですが、堂内は撮影禁止。
コメントをお書きください