「破局案件」FOR A FEW DOLLARS MORE 月下美人

朝の庫裏の気温は21℃。昨日とは真逆の体感、庫裏は「放熱」に転じた感。慌てて長袖トレーナーを着込みました。

ネコセンサーもそれを受けて布団の中に潜り込む者などがいたくらい。

イキナリ冬の気配。

私としては熱帯系植物への対応が遅れているためその傾向には少々焦りぎみ。

週末の世話人会等、他に向けたい時間が多くありますので。

 

10時からは墓じまい、墓前にて工事開始のご挨拶。

そのお宅には息子さんがいらっしゃいますが、墓地継承の意志がないとのことで、その運びとなりました。

墓じまいには遠隔地、継承者不在という理由が殆どでしたが、墓地そのものの存在意義について問われるのはこれまでなかったことですから、新たなタイプ。

仏教の教えと寺の存在意義についていよいよ腹をくくらなくてはならないでしょうね。

まぁ、そういう場合、宗旨替えということもありますが。

他流宗旨(仏教)に変更するためにリセットされる場合もありますので、それはそれで悪くないことです。

拙寺にも他流からの流れが無いことはないので。

 

扨、ニュース系レポートにて無期懲役刑を執行されての模範囚、数度の仮出所も却下されて40年収監されている方の件、知りました。

罪状は強盗殺人。20歳代で罪を犯して早70歳手前といいます。

当初は死刑も考慮されていたそうですが結局は無期刑となったと。

 

先日の闇バイトでの強盗殺人の犯人が逮捕・・・やはりスグに確保されていましたね。当然のことです。

自業自得で同情の余地はありませんが、それにしてもそのきっかけは短慮というかバカですよね。

私はいつもそういった時にこの語が思い浮かびます。

「FOR A FEW DOLLARS MORE」

C・イーストウッドのウェスタン、日本名「夕陽のガンマン」のタイトルです。

如何にも虚しさを漂わせる言葉で、半世紀も私の頭から離れることはありません。

きっとその言葉が当てはまりそうな無駄で愚かな人間の行動を見続けてきたからでしょうね。

 

私は懲役40年なる執行を受けた経験がありませんのでその実情は知る由もなく、また知りたいとも思いませんが、さぞかし不自由で時間は有り余るほどあるでしょうね。

懲役ですから生産性もあって多少の給金は出るのでしょうが娑婆世界とは雲泥、かなりの低賃金のはず。

袴田さんが当初捜査機関の証拠捏造により死刑判決を受けて収監、先般晴れて無罪になりましたが、損害賠償・慰謝料とは別に正規に支払われる金額が2億円といいます。

 

年収を500万円平均として40年ですからやはり2億円。だいたいそのようなものかも知れません。

真っ当にこつこつ文句を言いながらも働いていれば、多少の差はあるでしょうが生涯そのくらいの働きはありましょう。

 

目先の僅かなカネ(FOR A FEW DOLLARS MORE)欲しさに自身 

の自由と将来・・・人生を無駄にするという現実とそのことが理解できていないことの哀れをあの若者たちに感じます。

それによって親が、兄弟姉妹縁者が悲しむことになることもわかっちゃいない。

強盗も殺人も結果それぞれ重大な刑罰が待っていますがその二つが同時進行した場合はもはや酌量の余地がない断罪というのが日本の法。最大なる刑罰が待っています。もはや高校時代に憲法・刑法・民法のさわりだけでも子供たちに伝えるべきですね。

 

人生に計算などできるものではありませんが、これほど単純明快な損得勘定があるということ。気軽に人生を棒に振ることの浅はか。教えてあげて・・・

当人たちは別に自暴自棄になっているワケではないはずです。

バカですね、とか若気の~の語・・では済まされない、いわゆる破局案件(「ホワイト案件」なる詞に勧誘されて・・・)なのですよ。

それも他人に踊らされての無駄働き・・・

 

その手の短慮の者たちの「自分らしく自由に生きたい」・・・があるとして、その大義はあきらかに虚構、詭弁、物真似としか取れませんね。

まずは自身の身の振り方(仮出所)を思考するよりも奪った命と縁者への配慮が必要。それは生涯付いてまわります。

 

画像は昨晩咲いた月下美人。

大量の蕾ができたことを先日記しましたが13個のうち開花したのは8つ。これまでとはかなり遅れた開花でした。

私はスーパームーン(17日)に合わせるよう咲くのではと思いましたが。予想は大外れ。

まぁ彼らにもいろいろあるのでしょう。

 

8つの同時開花はキャリアハイ。

香りも玄関に充満していました。

今ある蕾も明日明後日には開花するでしょう。

 

 

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コメント: 2
  • #1

    小山昭治 (火曜日, 22 10月 2024 08:46)

    見事な満開の数ですね。
    一輪でも感心するのにたくさんだとどういう気持ちになるのか。
    一瞬世の憂さを忘れ感嘆あるのみになるのでしょうね。
    お借りした花が2輪目が咲いてすごいと思うのに写真を見てびっくり。
    上には上があるような。
    なまじ、一輪の方が侘び、寂を感じるのが強いかも知れません。

  • #2

    今井一光 (火曜日, 22 10月 2024 16:59)

    ありかとうございます。
    月下美人との付き合いは24、5年となりますが、葉が大きくなって煩わしくなったものを
    切り取り切り取り適当に鉢に差していましたら、どんどん増えて行きました。
    その生命力は他とは比較にならないくらい丈夫で私の如くのいい加減者でも機嫌を
    こわさずに咲いてくれます。
    厳冬期は簡易温室に入れておきますが枯らしたことは一度もありません。風体は見すぼらしくまた手間いらずの放ったらかし(適宜水やりしますが)OKですので「借りた」と言わず末永くお付き合いいただければ幸いです。できれば来春に一回り大きな鉢に植え替えてあげれば来年の夏にまた楽しめるはずです。