我は森の散策が楽しき 富士御殿場蒸留所 

昨日は久々朝から曇天。

殆ど青空は見えませんでした。蝉たちの声も全盛期から比べて1/3以下、特に静寂の時間が多くなった・・・ということは、夏のおしまい。

午前は御前崎の遠州灘を前にする介護施設へ。

ご門徒さんが入所していますが、その息子さんから「しっかりと住職の事を覚えているので行ってみて~」のことでした。

ずっとその機会を伺っていたわけですが丁度時間が空いたためそちらへ。

 

「コンビニのプリンでOK」とのことでしたが、とりあえず今回は手ぶらでアポなし訪問。

すると「親戚縁者以外面会謝絶」。依然「コロナ警戒下」にあるとのことでした。

想定外の処断を受け、もぞもぞしていると職員が「一応聞いてきますね~」と責任者の元へ確認に行ってくれました。

すると「やっぱダメ」ということに。

 

突然「邪魔するよ~」とドアを開けた怪しげな私を招き入れ 施設内感染でも起こしたとなれば地団太モノですからね。

まぁ「邪魔するなら帰って~」というところ。

ご時節がら仕方ないことでしょう・・・

「プリンを買わなくてよかった」と次の境内雑務用の材料を購入してから帰宅しました。

 

扨、私どものドハマリ趣味として20数年前に富士樹海散策というものがありました。

家族で幾度もあの辺りに通っていましたが、ある夏のお盆休みの朝、「女子大生失踪事件」として前日より報道されていたその女の子と遭遇し、その対応をさせていただいたのでした。奥方が隣で「よしな(関わるな)」と忠告していましたが。

やはりその後の事情聴取やら報道対応でお休みが休みでなくなってしまったことは言うまでもないこと。

 

河口湖の宿泊先の民宿まで報道陣が押し掛けてくるなど翌日の各新聞紙上とその日のニュース番組は「全局制覇」 (「奥の墓道」氏)とのことでした。

「横浜市の会社員~」と私の名前が踊っていましたがリポーターたちの襲来は当初の救急や警察の段階で私が告げた携帯番号がリークしていたということですね。

要は一番疑わしい第一発見者の私を洗わすための手段。

それが分かっていても休みが台無しになったことは腹立たしいことでした。

 

しかしその終息は案外と早かったわけで、それはその失踪事件などというセンセーショナルな事件ではなかったことが判明したからです。

休み明けに会社に出社すると「人命救助」として表彰を・・・と打診されましたが、それは固辞しました。

 

その私の富士樹海放浪はあの有名なミズナラの大木に会いに行くというのが第一義でした。

そして森の神秘に触れることと俗世間から逃れて少しでも正気を保ちそれを維持すること。

例によっての無茶、冬の樹海で車がスタックし、そちらへの訪問は自重するように、夏が過ぎ去るが如く熱は冷めて今があります。そして残った趣向が大木好き。

 

その名残が境内テラス前のミズナラと本堂北側のブナですが、どちらもこのような低地の暖地を好む木ではありません。

ミズナラはあの樹海から「種」(人はそれをドングリと呼びます)を持ち帰ったものですが3mほど成長したあと突然立ち枯れしてしまいました。

今あるミズナラはその木の子供で樹海のそれの孫ということになります。

ブナも樹海産ですがそれぞれ耐暖性が付いてきたかとは思います。しかしさすがにこの猛暑はキツかったでしょうね。

ミズナラは今のところ確りとまだ緑色の子たちを枝先に付けています。

ブナの方は本堂の影にありますので順調に大きくなっていますが、屋根に枝葉が触れるようになりましたのでそろそろ剪定が必要になりました。

 

扨、昨日は白州の蒸留所へ奥方の「現在のハマリ」に付き合ったことを記しましたが6月の終わりには富士御殿場蒸留所行きの運転手をしました。

突然それを告げられたわけですが、事前に予約を入れていたようです。

そちらではウイスキーから天然水の工場の説明を若いお嬢さんの案内に付いて(20人程度のグループ)廻りましたが何せチンプンカンプン、その内容は今、記憶からはサッパリ消え失せていました。

 

思いだすことは唯一つ最後にそのお嬢さんに、声のトーンとトークがよどみなく聞きやすかったので最後の「何か質問がございますか」の時間で醸造所とはまったく関係のない質問をしたこと。

 

「プロのトークは天晴れ 何時からこのお仕事を」と問いました。ウィスキーよりそっちかよ~と周囲から見られたとは思いますが「こちとら、そんなものはハナから興味がないわいなぁ」ですからね。

 

すると「4月に入社したばかり・・・」というので仰天させられました。

衆人コントロールとトークの達者は人によって得手不得手があることは分かりますが、それには驚かされましたね。

たった2カ月半ですよ。

蒸溜所の顔でもあるわけで、この会社も彼女の「人」というものを相当吟味したであろうこと推測したのでした。

一流は一流を持ってくる・・・当然か。

 

いつまでたってもすべてが三流の私の収穫物は二個。

建屋の裏の森の散策で見つけた広葉樹の種-最後の画像-がその一つ。

二つとも発芽していましたので自宅に持ち帰ってポットに植えましたが先端が腐食していたようで両方枯れてしまいました。

しかしこれ以上の大木系は境内に植える場所がない。

 

試飲コーナーの私の飲み物は「午後の紅茶」。

ウィスキーっぽい色で、缶が見えないように撮影してもらって各送信しましたがいずれもモロバレでした。

 

ブルーのリボンは事前に申告する運転手の証です。

そのブルーが酒を口にし、運転を確認した場合「通報することになります」とそのお嬢さんから厳しい忠告がありました。

よってほとんどの来訪者は駅から会社手配のマイクロバスでしょうか。