弥勒寺後堂 聖観音菩薩 平安後期 偏旁冠脚

午前10時からの盂蘭盆会法要の時間は予報通りの雨天にはならず、お日様まで顔を出してくれました。

雨傘ではなく日傘をさして来た方もいらしたほど。

しかし昼以降にはまとまった雨があり夜19時からの法要が終了するまで降り続いていました。

とにかく7月の盂蘭盆は無事終了です。今後8月の法要までは各家単発のご縁が土日中心に。

来週には梅雨明けといいますから気合を入れていきます。

 

昨日の私のお話は年々増えている認知症について。

テーマは「生老病死」の四苦のうち基本「おまかせ」することにはなりますが「老」についてだけ少々抗おうというものです。

 

認知症予備軍の軽度認知症がその後ろに控え、さらにその予備の予備として私が並ぶ図です。

寿命と健康寿命のギャップ~約10年~をゼロに近づけようとの試行、寝たきり状態にならずに寿命を全うするための方策を、昨日記した映画「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」の主人公の少年が発した 

「何もしないでいるよりも(動いて) 失望した方がマシ」の

台詞を交えて話を進めました。

 

寝たきりになったり介護者の手が必要になってしまうには色々な原因があります。

脳溢血や大病を患ってのそれにはどうにもその事前対応は難しいでしょうがその他の主な要因といわれる①骨粗しょう症②筋力低下③認知症についてはそれは個人差というものがありましょうが、事前にその対策について念頭に生活すれば「健康」(ゼロに近づける)の維持は可能であると。

 

その①②③は関連していて後期高齢者ともなればその全部を患うなどの頻度は高くなります。そして①②は軽度であっても③認知症が主たる理由というものが多いということで、「認知症にならないために」頭と体のすべて、使わない部位がないよう心掛けた生活の推奨。

外を歩いて(筋肉を落とさない)会話(口を動かす)、食べる(栄養維持)、唾を飲み込む(誤嚥性肺炎対策)といったカンタンな習慣とそれらができないときはお内仏に向かい正信偈を声を出して拝読しよう、の推奨(口周りの筋肉鍛錬と唾の飲み込み訓練)でした。

 

扨、大盤振る舞い、重文系仏像接写OKの弥勒寺について記してきましたが一度は行って損がナイお寺。

これからそういうお寺が増えれば嬉しい限り。

ネット口コミ等全盛の時代そのお寺のやり方は方向性としては悪くないですね。

何人も警備員を配し撮影禁止という旧態依然の寺の考えを掲げ続けることが正解なのか考えさせられるところ大です。

 

昨日に続き弥勒寺後堂には今一つ平安後期作といわれる聖観音菩薩の立像があります。

無指定の様ですが、検証が進めば他の仏像たち同様にもっと陽の目を見るかも知れません。

 

私は次回訪問する際は重文の十一面観音の天冠の諸仏の一つづつを近接してみようかと。

また後堂の聖観音像の近くには別の十一面観音の諸仏だろうと思われる仏たちが並んでいました。

 

最後の画像は堂内に掛けられた画。

年号の安政の「政」について左右が上下に。

叔父の談、偏旁冠脚(へんぼうかんきゃく)の組み合わせの異体字とのこと。

「裡」→「裏」等もそれでむしろこちらは「裏」の方がメジャー立って使われるようになったもの。