朝から夕刻まで土砂降り。
時折心配になって本堂、庫裏仏間と雨漏りの有無を見回りに行った次第。一時的ですがあたかも龍神の襲来を思ったほどです。
小雨になった夕方、まだ日があるうちにと先般東側墓地に設置した浸透ますの確認に。
鐘楼前からの通路が高くなっているためだとわかりましたが墓地南側のプール状態は解消されていませんでした。
ますを設置したのが墓地北側の端でしたが、低くなっている南側の地盤を上げるか南側にもそれを設置するかで対応するしかありません。やはりやるとなれば低コストの浸透ますの設置でしょうね。
しかし土砂降りのあと、スグにお参りに来られる方などそうはないでしょうからしばらくは様子見にします。
次回コンクリ屋さんが来られた時にでも一応追加料金について問い合わせはしてみますが。
コンクリを打てば水の逃げ場が無くなりますから排水の件配慮しなくてはなりません。
ちなみにその工事は祖父の代の仕事。コンクリートは雑草の繁茂を抑え歩行もしやすくなりますが・・・。
梅雨を心待ちにしている人もいれば毎度頭を痛めて忌み嫌うべき季節と感じる人がいます。
どちらかといえば私は後者。水には苦労させられています。
まぁその龍神さんからすれば「勝手な事を・・・」と人間がそれぞれの自己の都合だけで生きていることを嗤うでしょうね。
扨、先般室生寺五重塔の相輪の風鐸付きの九輪、その上の「八弁
受け花に乗った水瓶」について記しました。
水瓶(すいびょう)は八角形の傘蓋の形をしていていますが塔のトップに特異なものでした①。
これには室生寺に伝わる龍神伝説というものがあります。
室生寺創建に関わった修圓と弘法大師の「死ね死ね」呪詛合戦の一つでしょうか。
どちらが先に雨が降らすことができるのか、どちらの祈祷に軍配があがるかの勝負をしたそう。そのために修圓は日本中の龍神をこの五重塔の水瓶内に封じ込めて空海の祈祷を消失させようとしたという伝承。
現代人からすれば「しかし、まぁ~」という風に呆れてしまうようなお話です。お天気お姉さんのいない時代、当時の人々はその祈祷の成果(雨降りは龍神の差配で決まる)をただの「偶然」(今で言えば大気の流れあれこれ)によって褒めもされ貶されもされて・・・さぞかし大変だったでしょうね。
よって龍神さんの気まぐれで、雨が降らずに作物が枯れては困る人、大雨ですべてを失う人が出ること、その龍の仕業をただただ畏れていたのでした。ほどほどにしてほしい・・・とばかりに。
人智を超えた不都合の原因を実在しない龍に向けた素朴です。
ただ水が豊富でキレイな地といえば杉の成長が良いのでしょうね。毎度それには圧倒されます。
まさにスゴイ!!室生寺周辺の杉たち(→三本杉)。
画像①は龍神を閉じ込めたという水瓶(すいびょう)。
②~は龍穴神社、先日記した西ケ滝のトンネルを出てスグ(場所はこちら)。
掲示板には室生寺は龍穴神社の神宮寺との件。
室生寺は龍神信仰の寺でもあるわけですね。
「勧請杉」という木があり例祭時には勧請綱(龍綱)なるお飾りが龍穴神社前の杉と室生寺天神社の木に掛けられるとのこと。
拙寺の玄関脇の杉、あそこまで大きくなるには600~700年?
現代人の嫌われ者となった杉ですが、お調子にのっているとそのお友達の龍(天変地異の喩えとして)にきっとヤラれますね。
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