遠州の彼岸花の開花がピークを迎えているよう。
拙寺境内のそれは「白」が目立ちますが野や畔には赤白のそれが咲き乱れています。
先日は境内の栗と銀杏を記しましたが、以前は彼岸花の咲き出しはもう少し早かったようでここ数年は徐々に遅くなっているとのこと。
夏好きの私には季節が進んで寒くなるのが遅れるということはよろしいことと思うのではありますが、やはりこのちょっとした異変は夏の高温傾向が原因のようです。
周囲は私の体感覚の異常(暑さへの抵抗耐力)を指摘しますが、その「好ましい」を平チャラの躰で喜びを表現するのはイケませんね。実際にその高温により最悪のところ命の危機までも脅かされている皆さんがありますから。
昨日も記しましたがこの高温傾向が10年後の「灼熱地獄」の助走であって、このまま温暖化ガス放出を野放図にやりたい放題にさせた咎であるとすればあたかも自分で自分の首を絞めて尚喜んでいる姿。
またそれに気づかずにいたということはかなりの間抜け振りを晒していたということですね。
やはり「火宅」でした。
そしてここのところ毎年「夏の高温化」について騒がれることが多くなりましたがそれに何らの珍しさを感じなくなってしまいましたね。
40℃手前の気温に、もはや驚きなど感じなくなってしまいました。そういえば私の子供の頃といえば「暑い夏」を数字でいい表せば「30℃」というのがその目安だったような。
そんなこんなで来年には超真夏ど真ん中のオリンピックを迎えるようですが、おそらく観客もボランティアも下手をすれば選手までも死のリスクを負うことになるかも知れませんね。
前代未聞の酷暑オリンピックになるような気が・・・
私はどうこう言ってもエアコンギンギンの室内観戦に尽きると左団扇の躰ですが、どうやらボランティアの皆さんに関しての最悪(死と後遺症)に関しては「キホン 自己責任」との方向の様。
「勝手に死んだのだから・・・シラネ・・・」保障なしということ ?。
そういうスタンスを言い放ってくれるところがカチンときて私などはプイとそっぽを向きたくなるところですが(最も観客としても足を運ぶ気になりませんが)、それでもボランティアに手を挙げる方というものは奇特でホントに献身的を思います。
さて、大浦観音堂裏の続き。
あの地では決して「たくさんの」といった形容はできないものの興味深い石塔とお目にかかることができましたが、この空間で一番に注目したものが表記画像五輪塔です。
花崗岩製、高さ192㎝の威風堂々。
鎌倉時代中期のもので初期まで遡る可能性もあるといいます。
バランス的ドッシリ感は地輪の低さ。そして水輪の球体に近いながらも安定感あふれる据え付けと主張しないシンプルな火輪の形状からくるものですね。
川勝政太郎氏は火輪について「降棟の反りがゆるく軒反りの悠々」と記しています。風・空輪についても絶賛で風輪の半球形に「おおらかさ」、空輪の曲線も「見事」と。
各輪に梵字が刻まれていて水輪の一方のみ梵字でなく「仏」が半肉彫りしてあります。また地輪は三方が一文字、一方のみが二文字。
ということから地水の他の三方と違う面同士が上下同一方向に重なることが推測できます。
川勝氏によればその二文字の右側が文殊、左が普賢と認定。
ということでこの舟形ほりくぼめの仏は釈迦如来であると推測できるといいます。
粋な釈迦三尊形式の五輪塔でした。
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