テラス1階は物置にするというのが奥方はじめ皆さんの了解でしたが、ここへきてちょっとした「拙寺保有の色々」の展示場として皆さんに見ていただこうと考えたワケです。
その分、そちらに入っていたものたちは会館1階のスペースに放り込みました。
そちらには夏系の植栽を退避させていましたが、今回の展示会にあわせて急遽外に出ていただきました。
最近の寒さには私と同様に辛かったのではなかったでしょうか。
朝から「イイ芋が入った」とその御商売をされている檀家さんから電話がありました。
今回の7日の春の法要の寺楽市は季節的に芋の質が落ちるということ、焼き芋御担当がいないということで「今回はヨシにする」ということでその中止を世話人会で了承いただいていました。
その朝の情報は私には未練が残りました。
一応は奥方から女性部の部長に打診してもらいましたが今から運営担当の皆さん方にそれを再告知して材料の準備に取り掛かるには時間がないということで「断念」を伝えました。
ドラム缶などの重量物の準備ほか燃料の用意は私がしていますので、それがあるとないでは体力の消費は雲泥の差です。
しかし「イイ芋」の情報は無碍に断ることはできませんので、寺楽市で販売していただくことにいたしました。
寒いので案外焼き芋は売れそうな気がしますので心残りではあります。
さて、寺テラス1階の展示コーナーには今回「蔵出し」の鉄舟と小島蕉園を展示しますが、その他のスペースに何を吊るしてやろうか思案していました。
闇雲に吊るしまくることもできましょうが面倒すぎます。
これは解説等の案内プレートを製作しなくてはならないからですが、考えてみれば史料館、博物館など各企画展の開催にどれだけの準備が必要かその苦労が知れたというわけです。
ということで実利を兼ねて、私が寺に入ってその存在については知っていましたがまともに中身を確認していなかった掛軸6本をぶら下げて見ました。
それが表記江戸中期以降の東本願寺法主の御真影です。
同じ掛軸でも文字ばかりのものと違い絵像は色があってもシンプル。
末寺住職のならいとして法主が亡くなった時にその御真影を注文して暫くの間本堂の余間に飾ったのでしょう。
時が行き過ぎて忘れられ、箱は虫食い。
しかし中身は無事でした。
歴代と生没と御真影製作年
第十六代法主 無礙光院 一如
慶安2(1649)年7月1日 - 元禄13(1700)年4月12日 享保九年1725
第十七代法主 功德聚院 真如
天和2(1682)年2月10日 - 延享元(1744)年10月2日 寛延四年1751
第十八代法主 淸淨光院 従如
享保5(1720)年6月17日 - 宝暦10(1760)年7月11日 安永七年1778
第十九代法主 歓喜光院 乗如
延享元(1744)年11月16日 - 寛政(1792)4年2月22日 寛政九年1797
第二十代法主 無上覺院 達如
安永9(1780)年4月26日 - 慶応元(1865)年11月4日 明治三年1870
そして
本願寺第三世 覚如
文永7(1271)年12月28日 - 観応2(1351)年 1月19日 安永七年1778
覚如さんの御真影は安永七年1778に従如さんと同時に製作していたことがわかります。やはりその人の名も善知識として「忘れまじ」ということですね。
コメントをお書きください