福井のお坊さんが僧衣(お西ですから簡衣・輪袈裟・・・道中着でしょう)で車を運転して交通違反切符をきられちゃった件(→ブログ)、日本中の坊さんたちがこれは「看過できない」と各地で立ち上がり「僧衣であっても身軽な動きができる、車の運転に何らの支障もない」といった動画を拡散させていました。
そのおかげもあって福井県警は「証拠の確保が不十分で違反事実が確認できなかったため、本件については送致しない」との結論を出しています。
難しい言葉が並んで「いったい何・・・?」ですが、これは警察のプライドでしょう。まぁ内輪では切符を切ったおまわりさんに「余計な事を・・・」の雰囲気があったことでしょうが、組織は守らなくてはなりません。
私どもからすれば信じられないような事案でしたが世論の力は大したもの。これで私も法衣で堂々と運転ができます。
そういえば米国の政府機関の閉鎖が一時ではありますが解除されたそう。「トランプが世論に敗北」との見出しが躍っていました。
さて、昨日の草鞋のつづき。
奈良駅の近くに「油阪」という地がありますが、そちらに西方寺なる浄土宗の寺があります。
浄土を表す「西方」がお寺の名前だけにお参りさせていただきました。勿論ご本尊は阿弥陀さんですね。
通称の「南都総墓所」の名は戦国期、正親町天皇の綸旨から。
山号が草鞋山。わらじ読みではなく「そうあい」ですね。
その地に再建された際、附近一帯が原野であって春日大社、興福寺、東大寺などなどへ参詣に来た人々がこの地で草鞋を新ため、紐をしめ直した事から「草鞋野」(わらじの)と呼ばれていたとのこと。きっとそれを商う茶店などもあったのでしょうね。
草鞋の「そうあい」は別に「そうかい」読みもあります。
難読文字ですがこれは当たり前の古来からの生活必需品の名。
昔の人の間では普通に会話の中に出てきた言葉でした。
「草鞋野」は今や奈良の中心地。
南都総墓所の名称の通り、かつては荒涼とした墓域、荼毘の紫色の煙が常時漂っていたことでしょうね。
林立する奈良の著名な大寺院塔頭の文字通り西方になります(場所はこちら)。
ちなみに観光客の一人も見かけず、静けさを独占できました。
最後の画像の阿弥陀さん座像は西方寺のHPから。
①は近くの駅前の広場。
本堂前の灯籠は東大寺と同様、堂前中央1トップ。
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