三河大野駅から街道の橋を渡って先を左に向かう所、そのまま道を渡って直進します。
正面山並みが大野城域⑩でその裾正面に見えるのが東陽小学校。
この町は秋葉山と鳳来山を結ぶ参拝道として発展した宿場といいます。といっても秋葉山は遠すぎてどういう経路が最適なのか想像がつきませんね。
古くから繁盛した町であったことは耳にしてはいますが、失礼ながらこのように山が迫り便の悪そうな場所でどう人の行き来が頻繁だったのか首を傾げたくなりますが、旧道らしき町並みの雰囲気はもとよりこの建物の存在を見て、かつての地域の中心地で多くの人々の往来があったことを想うことができます。
何といっても洒落た建物で看板を見れば気の利いたカフェの感。あの時はちょうどお昼ということもあってドアを開くことにしました(場所はこちら)。
私は一人で外に出るときは食事のことは考えずにただあっちこっちと歩き回るのですがその時はランチはついでのこと、とにかく「中を覗いてみたい」の気持ちでした。
食事は勿論おいしかったですが、室内は期待通りのいい雰囲気を醸し出していました。この地でこの重厚な味は普通は想像できませんね。
調度品も素晴らしいのですが、その空間そのものにひと時の贅沢を味合わせていただきました。
2階に上がってみれば竹久夢二展が開かれていました。
竹久夢二といえば母が彼の美人画を好みにしていて以前はよくその作品を模写していましたので懐かしく思いつい見入ってしまいました。
こちらの鳳来館は元の「大野銀行」。
大正十四年(1925)に建てられたといいます。詳細は新城市のサイトをどうぞ。
実はこの建物、解体の憂き目にあうところだったそうです。
ところがすんでのところで個人の方で保存に手を挙げた奇特な方がいらしたそうです。
建物の買い上げも大層なものだと思いますが、管理維持が大変そう。
大野には見どころがたくさんありますが、今時このような建物はどちらでも見られませんので喫茶のついでと思って鳳来館に寄ってみれば元はしっかり取れましょう。大正時代を体感できますよ。
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