蓮根-レンコンは甘辛で煮たり炒めたり 蓮の三徳

昨日の報恩講晨朝は午前6時から。

6時前から雨足が強くなって終了間際までひどい雷雨となりました。そんな状況はだいたい予見できていましたのでこんなことなら中止の告知ができていれば・・・などと途中考えましたが、やはりそれはムリですね。

相良の前線通過時間は6時30分を体感しました。

 

晨朝はサラッと済ますのが常ですが、雷雨激しい中、スグに散会するワケにもいかず、目の前に掛けた御絵伝を指さして「平太郎はコチラ」などと私のつまらない話つづきのお付き合いをしていただきました。

 

さて「恋」という語について。

日本の歌謡曲の歌詞でよく耳にするアレですが、「御伝鈔」にてもその字を見ることができます。

ご法名を命名する際は仏典からの引用が多々ありますが、その根拠として御伝鈔からの出典ということでその字の使用を主張はできます。しかしあまりにもその字面のイメージが「軽い」ものですから、実際にそれを法名として採用する方はそうはいらっしゃらないでしょう。

 

「御伝鈔」(下 第六段)の件は

「終焉にあふ門弟、勧化をうけし老若、おのおの在世の

   いにしへをおもひ、滅後のいまを悲しみて

              恋慕涕泣せずといふことなし」

 

親鸞聖人が亡くなった際の人々の「悲しみの思い」を記した文言でした。

このように古くから使用される「恋」の文字。

どうしてもその文字をチャラいと思ってしまうのは私だけでしょうか。

 

ちなみに法名に「レン」の文字を表すのならまず「蓮」ははずせないところですね。

何しろ蓮根は喰ってもうまい。甘辛煮に炒めたり揚げたりレシピ豊富。

有り難くも「蓮の徳」を思いつつあの食感を味わえばまさに浄土の食物。私はカリウム豊富ということで塩分過多の解毒作用があると思いつつ食しています。食品としての効能は色々あるようですがその辺りは割愛。各お調べを。

 

こちらでは昔からこの仏教世界でいわれる「蓮の三徳」について記します。ブログでもどちらかで記していると思いますが。

 

①「汚泥不染」は泥中にあって泥に染まらないこと。悪世界に 

 あって悪に染まらぬ清らかさ美しさを保つという意。

②「花果同時」は私たち門徒世界でいえば「称名即仏心」。

③「種子不失」は種の生命力の強さ。古墳から出てきた蓮の種  

 が発芽したなどいう話は耳にします。

 

蓮に恋して私は水盤に植えましたが花が咲いたのは2年くらいまで。以後なぜか葉はひろげますが花は咲きません。おそらく陽当たりが悪いからでしょう。そういうことから「光」の字も外せないとは思いますがコレは阿弥陀如来の本命の字となりますので本山、門主の法名に使用されています。

おこがましくも私の名にも使われているというのはやはり当家代々図々しい。

 

さて、画像は見ての通り、真宗教団連合が主催する、ご縁づくりの会、イベントの告知です。

要は世に云う「婚活」の類のものですが、この語は世に溢れかえってけっこう下世話風・・・

そこで工夫して命名したものがそれ「れんこん」ですね。

 

浄土真宗の御門徒限定ということですが、少しでもこの社会のその手の停滞を打開しようとチャレンジしているところは大いに評価したいところです。

ご興味のある方は東本願寺のサイトからどうぞ。

 

これまで五回開催して29組のペアが出来たというから高確率。

まぁ「目先を変える」という意味て参加してみるというのも一手ですね。

場所は名古屋別院ですので近所の目を気にすることもなし。

インチキ業者蔓延、人の弱みに付け込むワルばかりで心が荒むこの世の中、「寺主催」で「利害無し」だけでもイイ話だと思います。

コメントをお書きください

コメント: 2
  • #1

    小山昭治 (日曜日, 12 11月 2017 09:28)

    晨朝は2度目ですが出席者はあんなもんでしょうね。
    お勤めとはいえ住職も大変ですね。
    子供の頃、祖母に連れられて行った時は2,30人ほどいたような気がします。
    今より朝も寒く、夜も出ましたが火鉢が置いてあったような記憶があります。
    温かくなったことは間違いありません。
    それでも風邪などひかぬようお勤めください。

  • #2

    今井一光 (日曜日, 12 11月 2017 22:01)

    ありがとうございます。
    温かいお言葉、痛み入ります。
    私が寺に入る前は客僧が泊まって逮夜と晨朝そして日中と
    同じ講師の法話がつきものでした。
    朝の法話の長さにかなりの苦痛を感じたものでした。
    本当に寒かったですね。

    ついこの間まで今は亡き永田さんも必ず出席されていましたので、時間の経過ほど厳しいものはありません。
    それにつれて一人減り二人減り・・・現状はかなり寂しくなりました。

    私どもは小山さんご夫妻の御健康の維持の姿を見習っていきたいと思っています。
    また皆様方が平穏無事でおすごしいただきますよう。
    お互いこれからの寒い冬を無理をせずに乗り越えましょう。