九州被災映像の図は「驚愕」を通り越してもはや「悲」をも感じます。あの3.11と変わらないようなそれです。
地形的にいって激しい降雨が山間部の起伏がある地に続いたことが大きな被害へとつながったのでしょうが、それだけにインフラは寸断されて、一部いまだ連絡さえ取れていないという歯がゆさにもなっているのでしょう。
物資の搬入もままならず、そういった要望さえも伝えられない場所がまだあるようです。
「行方不明」の文字から伝わってくるのはまだ何もかもが判然としないということでしょう。
それにしても今年は異常な蒸し暑さを感じます。
当地相良は梅雨にもかかわらず晴れ渡っていましたが、陽ざしの暑さはまだそれなり、先日の36℃から見れば大分落ち着いていて温度的には大した上昇とはなっていません。
しかし何故か湿度が・・・。まさに不快指数満点!!という感じ。
私たちはこちらで何もしなくても「強烈」な不快感を味わっている感がありますが、不安とともにあの「泥田」にまみれながら日々避難所生活を余儀なくされている方々に「すべての物事がはやく改善の方向に進んでいきますよう」願います。
さて、仏教に福田(ふくでん)という考え方があることは司馬遼太郎が本名(福田定一)について記した箇所にありましたが、その「福田」とは一言でいえば「福徳の果実を期待する田」の事でしょう・・・。種まきをする場です。
司馬遼太郎は真宗にとってそれは「土地ではなく門徒」であると。
武田信玄が言ったといわれる「人は石垣」のような感覚に通じる部分があります。
そして「福田」には三種あって「三福田」という表現があります。これは「善行として福徳の果実を得る」(善い事をして悪い事はしない・・・)という教え、それは本来の真宗的感覚にはありませんが(そもそも善に向おうとしても善を成し得ない―だからこそ、悪を抱えたままで・・・「悪人正機」)、仏教底流にはその意義は不可欠な根本思想として流れていますので外すことはできない考え方です。
①に「敬田」。「仏法僧」を敬うことでしょうか。敢えて追記しますがここでの「僧」とは僧侶のことではなくサンスクリットの「サンガ」のこと。まぁ「修行者集団」転じて「みなさん」でよろしいかと。
よって「坊さんを敬え」という意ではありません。
「三帰依文」の拝読を時に行いますが、知らない人がそれを聞けば坊さんが自分のことを「敬いなさい」と言っているようで毎度冷や冷やする気分です。
②に「恩田」。父と母、祖父母などその身を育んでくれた師へ報いることによって福徳を得ること。
③が「悲田」です。困窮している人に手をさし伸ばす・・・
それらに「布施」することによって得られる徳のことです。
利他が自利につながることを伝えているのでしょうが、まぁ福徳とはゲットするものにもよりますが、物質的物欲が絡むと(見返りの期待)ロクなことはないことはこれも歴史の示唆するところでした。
とにかくこの「福田」のうち③「悲田」こそ今の困窮する人々に向けられるべきであり、政(まつりごと)の主たる使命です。
「会議は踊る」ではかないません。
時間をかけてじっくり・・・「動かざること山の如し」は他の場でお願いしたいです。
いまこそ「疾きこと風の如く」動いてもらいたいですね。
国が信じられないという不幸はありませんから。
昨日同様記しますが、G20などは欠席で良かったのです。
各国首脳はむしろそのことに英断と高評価したでしょうね。
表舞台に出る事ばかり、形式的な担ぎあげと拍手喝采を期待するのみに傾注している姿だけが目立ちます。
「アッキーからあの秋葉原の醜態」を見ていて人間としてどこかDNAが欠損しているとも見てとれます。
私と同じ?・・・かも知れません・・・。
過去日本には「悲田院」「施薬院」なる名称の寺院施設の名が見られましたが。
②の「恩田」の「恩」。例によって「心」のつく漢字です。
先日は「忍」の字で色々記しました。
「心」の上の字が「因」。
「因果」や「因縁」、そして「悪因悪果」など仏教に関わる語のオンパレードとなります。
やはりその「恩」を思うにそれらの「原因」、「因を知ろうとする心」のことだと再認識します。
「原因」とは「悪因悪果」で表す通り、「種まきすること」です。
種まきが「おかげさま(成果)」となるのか、否いわゆる「自分の撒いた種」となって悪果の収穫となり結果自らの首を絞めることになるのか・・・それは色々種まき次第。
ということで因を知る心をして「恩」。
要は「私の存在そのものの縁」を知ることでもありましょう。
それを知らないでいることを時に「恩知らず」と揶揄されることになります。
他人様の事ではありますが「福田」ならぬ「票田」を期待し、そのおかげさまで今の舞台に存在させていただいているという恩を忘れている姿をあの方に思います。
世界中にあの状況は報道されていますよ。
画像は先日記したダンドクに「種ができた」の図。
この種は黒くて丸いので海外では「ショットガンの弾」と形容されています。
この実からの発芽はまだチャレンジしたことがありません。
ダンドクは球根から芽を伸ばすのでいつも放ったらかしにしていますが、今年は種をキープして来春に発芽チャレンジをしてみようかと思います。
本堂裏の道路脇にたくさん実っていますのでどうぞ・・・。
これから花が②画像の如く緑色に膨らんで③の如く熟れ、④黒の「弾丸」が弾けます。
最後の画像は昨夕の庫裏天井付近の図。
室温30℃、ネコたちは同じような格好でだら~っとしています。
「危ないぞ」と声掛けしても「お前も危ないぞ!」と返してくるような・・・道林禅師と白楽天の問答ばり・・・。
道林の「諸悪莫作 衆善奉行」はかつてブログで記していると思いますがその場所は失念してしまいました。
各あらためてお調べいただければ・・・。
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