熔けた溶けない 舐めたらアカン 伊吹山

昨日に続き。

友人の友人」は大の中央競馬好き。

儲かるのは中央競馬主宰者だということが分かっていないのでしょうか「馬が好きだから」などと仰る「ファン」の皆さんを存じ上げていますがギャンブルの常習性と最悪、依存症への道は既に社会に熟知されていること。

 

にもかかわらず、テレビを点ければパチンコから各公営ギャンブルの宣伝が多いですね。

人間が自己の欲望はじめ精神状態をコントロールすることが難しい、と「わかった」今、視覚と聴覚から脳を刺激する「扇動」は不幸を招く悪慣例のように思います。

 

人間は心が弱いので何かに依存したくなるのでしょうが、射幸心を煽るそのやり方はエグいですね。

身ぐるみ剥がされて貧乏生活、そして昨日記したような悪循環を繰り返している方々が散見されています。

 

友人情報によるとその彼は先日大きな勝利(約給料3か月分・・・)を得たそうです。

大いに喜んで「おいしいもの」を振る舞ったり自分でありついていたことまでは知っていましたが、その際友人は「彼はどうせ溶かす・・・」と言っていました。

熔ける・・・溶かす・・・とは・・・文字通りお金を熔(溶)けるが如く「なくすこと」を言いますね。

 

そこで思い出すのが大王製紙の前会長 井川意高の懺悔録

熔ける」です。

「とける」に鉱炉の「」を使っていますが私は頭の中が溶けている感じもしなくもないのでさんずいの方がピンときますが・・・。意味はどちらも同じです。

 

井川意高氏は会社の金を106億円もカジノに使い込んで逮捕されました。

東芝の1兆円の大損も博打に近いものがありましたので私ども庶民レベルの目からは「同じようなもの」の如く感じますが、彼の場合は個人の病的欲求に起因するものでしたから司直の手に委ねられることになっただけですね。

 

新聞によればその時の様子を

「勝っても負けてもやめられない。瀬戸際で味わうジリジリと焼け焦がれるような感覚がたまらない」とありました。

「湯水の如く」の使い方にカジノ側からはVIP扱い、政治家やタレントもホイホイと彼を囲んでいたといいますから、「カネの切れ目が・・・」とも思います。

 

彼の場合は大金持ち高学歴でしたので、あまり可哀想とは思いませんでしたが、この病的依存に関しては学歴とか不勉強や無知とは関係ありません。必要なのは病気としての自覚でしょうね。

本の方は私は精神科医ではありませんので読みたいとは思いませんが・・・

 

さて、昨日は愚息を京都に送り届けた帰り途、憧れの伊吹山に向かいました。

正月後の伊吹の麓、柏原では突然の降雪に尻尾を巻いて相良に帰りましたが、さすがに今回の天候は「夜遅くまでは大丈夫」との予報がありましたので「とりあえず とりついてみよう」という結構な行き当たりばったりではありました。

 

私にとって伊吹山は(昔聞いた)関西人が想う「富士山」の如くの畏怖と尊敬に満ちた山です。

ちなみに私は富士山にはそういった気持ちを未だ持ったこともなく、どこかで記していますが「登ってみよう」などという気はさらさらおこりません。

 

富士とは違ってちょっとばかりスケールの面で見劣りがする伊吹ではありますが、特異な立地―日本海からストレートに吹きあたる北よりの風―で油断はできないものがあります。

 

「折々に 伊吹を見ては 冬籠り」 

 

の句の如く、私の見かける美しい伊吹山はまず白いものが光っています。風もビュービューでしょうね。

 

昨日は今年一番のポカポカ陽気で麓に行っても無風(まぁ上に行くにしたがって冷たい風を感じましたが・・・)

ショルダーバックをリュックに詰め替えジャケットも放り出して5合目までを目指しました。

こういう温暖な日の「私のトレッキング風」は着衣判断に窮します。リュックは背中に密着するため、背中が汗で湿気ます。

直前思わず半袖になりましたが、念のためトレーナーを着用しました。いくら何でも半袖ポロシャツは伊吹を舐めています。

 

トレッキング風と記したのは私のシューズがいつものadidasフットサルシューズだからです。

足に履くもの、私はコレだけは拘ります。あくまでもフットワークに重点を置きます。

しかし山登りのベテランからすれば邪道なのでしょうね。

特に下りの際、枯れ葉の上は滑りまくるのが難点。

まぁ脇に生える木々を「手すり」の如く降りていきますが・・・

 

伊吹山麓の付随する山であっても登山届の提出は必要になります③④。勿論投函しました。

 

「これだけは守ろう」にこうあります。

①登山届の提出

②単独登山は危険

③携帯電話と予備バッテリー

④道に迷ったら来た道に戻る

⑤無理せず早めの下山

 

最近は大抵私は「単独」ですが登山届の不要の山であっても「これから登るぞ」とその場所を携帯の「ライン」で奥方と奥の墓道氏に送信しています。

無事降りてきたらまた一報しておしまい。

3時間経過したら通報してもらうことになっていますが。

 

昨日は伊吹山5合目目標が最終目標でしたが、直前途中で引き返しました。

それは「とけている」と思っていた雪が依然残っていたからです。

また、いい加減靴の方が水の侵入に耐えられなくなりました。

あの大臣さまのようにおんぶしてもらう人がいるか、長靴を持参していれば・・・ありえませんね。

 

雪は途中這いつくばって汚れた手を(軍手は不要と車に置いてきてしまった)濯ぐに最適です。

その日は1時過ぎにスタートし3時すぎに下山完了。

5合目まで行っていたら3時間オーバーしていたかも・・・。

 

コゲラの木を叩く音に小鳥の囀り、うまい空気を吸えたことだけでありがたい。

また行きたいですが、昨日でさえ熊の出没が気になりました。

そのくらい暖かな伊吹の麓でした。

 

雪が降る前の季節、晴れた日の午前が最適です。

滋賀の鈴鹿と伊吹の山系は特に熊注意ですね。

熊が「寝ている間」でもあります。