布施町界隈は歩き足りないほどで、あの時はまたの再訪を誓ってその地を後にしたのでした。その後数年、経過しましたが車にて通過することはあるものののんびり歩くという機会はありません。
先般京都に「呼び出された」際、その帰途、無理に寄ったのが長浜の野村町でした。無理も無理、既に日没間際でロクな情報収集もできる筈がありませんが寄ってみようという気合だけで訪れました。
地図の方をあらためて開いていただければ(場所はここ)関ケ原から鈴鹿山脈と伊吹山系の間の狭い場所(北国脇往還)を通過し北陸方面に辿るにはどうしても通過しなくてはならない場所であることがわかります。
そして野村町はその名称の起源ともよく言われる「野の村」の通り野原にポツンとある集落という感じです。
余談ですが「野々村」姓で先刻俄かに名をなした地方の議員さんがいましたが、もしかすると「野村」の分流の可能性もあるかも知れません(かなりいい加減なことを記しました)。
また地理的に見て姉川はじめ大きな河川を擁するものの概して平坦な地域ですね。そこに大軍と大軍がガチで勝負するというのですからさぞかし双方とも勝利の目算があったのだと思います。
結果は信長連合軍の大勝で終わり、浅井・朝倉の滅亡へとつながる戦いであったわけですが、以前ブログでもその勝敗のポイントとなったのが横山城であったことを記しました。
そちらでその城将の名として出て来る「野村直隆」なる人物名について記しましたが、やはり浅井配下となった国人レベルの人がこの野村町にいて、そうなれば城館の存在を推測するというのは当たり前のことですね。ちなみに直隆は横山城を追われた後は信長に、その後秀吉配下になりますが、関ケ原で西軍についたことから運尽きて没落したといいます。
他に野村を名のる戦国武将で日向に野村松綱(ますつな)という人がいますが、そちらをウィキにて検索すれば「野村氏の本姓は近江源氏 佐々木盛綱の次男・盛季の子孫」とありその出自は宇田源氏流であることが主説であることがわかります。
その系統の出身地こそこちらの野村町であるというのが定説ですね。「説」ですから当然異説もありますが・・・
ちなみに昨日まで3日間近江布施町について記していますが、その近くの愛知川沿いにも「野村町」があります。
こちらの方は上記地図にポイントを併記していますが旧八日市市の中心地に近い場所になります。「野村」地名検証には一度は行ってみたい場所ですね。
その野村氏の城館の推定地が画像「北国脇往還」石標周辺と言われています(2段目の地図赤丸)。まさに集落の中心地ですね。
これが町内通過したことを含めて3回目の野村町となりました。
到着した時刻が夕刻でしたのでロクな散策はできませんでしたが、こちらは赤丸付近は住宅地となっていて城館の確証は一見したところでは判断付きかねます。
ただしところどころに水路がめぐっていて平地環濠城郭のイメージが湧いてきます。
とにかくナビで向かうには長浜市野村町の「浅井郵便局」を目指すのが最良です。画像から100m程度で石標の有る辻に出ます。辻から東を望めば伊吹山。辻の石標の対角に公民館らしき建物がありますが、こういう地は案外古い施設の址であることが推測されます。②の「野村」の石標はそちらの敷地にありました。
⑥⑦は七尾山から遠慮がちに顔を出す伊吹山。
冬場は相当冷えそうな予感がします。
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野村幸一 (木曜日, 06 10月 2016 10:38)
わざわざ足を運んでいただきありがとうございます!
かなりの田舎ですねf^_^;さすが野の中の村(笑)
野村という名字が近江源氏の佐々木氏族から出たということは知っていますが、そこと当家が結びつくのかは闇の中ですねf^_^;ロマンはかなりありますが!!結びつくのであれば私は源氏?ですね〜(^.^)繋がりがあったとしても分流の分流の分流のこれまた一派の1人が庄右衛門でしょう。庄右衛門という名前も過去帳にいくつか見られ、当家の墓碑にも九代目当家彫られているので代々襲名して…と今は思っていますが、初代などは特に史料が全く無い言い伝えの中の人なので実際の名前は庄右衛門とは限らないかもしれません。
と、いろいろ考えることがまた楽しいところです(^_^)
過去帳データ見てると全く知らない野村姓の人物がいますが、もっと昔に分流した人たちの子孫なのでしょうかね。そこも掘り下げてみたいところですが、難しいですね。
気になるのは、又七郎と七郎兵衛!
今井一光 (木曜日, 06 10月 2016 19:49)
ありがとうございます。
また明日も野村町について記させていただきます。
野村俊雄 (水曜日, 19 12月 2018 15:32)
私の先祖は毛利家直属家臣野村族(宇多)源氏で関ヶ原後山口防府に移封されましたが戦国武将の野村姓は諸大名の家臣として色々あるようですがこれを調べてみると大変面白いようですね!
今井一光 (水曜日, 19 12月 2018 23:43)
ありがとうございます。
私も多彩な場所で野村姓を拝見しその広がりを感じています。
それらを一つ一つ追いかけていけば案外と近江に繋がっていくような気が
しますが、まったく別系統発祥の野村もあるかも知れませんね。
何といっても苗字として非常にシンプル、「野」の「村」ですから。