困ったことに彼女らが当地を訪ずれるのは何せ突然なのですね。
昨日の続きです。
もっとも発点が地球の裏側ですし、事情はたくさんあることでしょうから仕方がないでしょう。とはいうものの彼女のチケットは格安航空券で4月の時点で購入済みだったのでした。
ちなみにエミレーツ航空の事前購入割引で往復約6万円とのこと(それをカードで5回払いにしたと)。
日本に居る者としては格安の中でも間隙を突いたような驚きの安さを思いますが、ドバイ乗り継ぎが4時間というのは辛いですね。カナダ系航空会社には乗り継ぎにビザの取得(約100ドル)が必要で敬遠、今はこのコースしか考えられないよう。
かつてはJALも就航していたそうですが、撤収したと言っておりました。その時はかなりの高額だったと。
とにかくこちらに確定期日を知らせるのは「前日」ですので、こちらも満足な対応ができなくて申し訳ない気分でいっぱいになります。
折角の20年振りの日本というのですからもっと何かできないものか、「また来てね」とは言うものの今度は「また20年後?」と思うばかりで「こちとら生きちゃいねえや」と投げやりになってしまいます。
異国の話は聞いていると結構面白いもの。
父親の分骨分の位牌を持ってドバイの空港搭乗口の荷物検査で「コレ何?」と問い詰められたそうです。
文化の違いといったらそれまでなのですが、イスラム圏で遺体を荼毘に付す習慣がないのでその存在を疑問視することは当然でしょう。仕事の役としても当たり前のように呼び留めることとなることは必定。
テロ頻発のご時世でもありますし、その形状から麻薬の疑いも捨てきれないでしょうから。私も箱の中身を拝見しましたが、殆どサラサラ状態にまでに「処理」されていました。
火葬証明書の如き書類があるそうで、それを提示して事なきを得たそうです。
私が浜岡に彼女を送り届ける際、比木の田舎道を通りましたが、田舎でも道路が整備されていることを感動しつつ、私が信号待ちをしていれば、ブラジルでは信号の停まれは同じだが、安全が確認できれば無視して通行すると。
警察の取り締まりはあるそうですが、それよりも車両を路上で停車というリスクの方が重大であると。
日本では何事も夜間深夜というと犯罪に巻き込まれるというイメージがありますが、ブラジルは時間帯に関係なく、真昼間の路上公道など十分に危険だそう。
彼女はサンパウロ在住で「リオよりはマシ」とは言っていましたが、自宅前まで送ってもらった友人の車が停車中、眼前で車両強盗に遭ったそうです。拳銃の銃口で運転席の窓ガラスを「コンコン」とノックするとのこと。
「バックを置いて車から降りろ」というのがパターンのよう。
先日もナビの誤操作でのリオの悲劇を記しましたが猛ダッシュしたとしても撃ちまくるというのがあそこの常識だそうで、車はいつも走り続けていることが基本のようです。
彼女はそういう町ということと、健康志向のため自動車免許は返上し、盗られるものがない状態にしたとのこと。
徒歩でも犯罪に巻き込まれることは日常茶飯事で警戒を怠ることはできませんが、彼ら犯罪者の狙いはまず「服装」だそうで、日本人が被害に遭う理由はいかにも小ぎれいで金持ちそうに見えるからだそう。観光客と思われることもタブーでカメラと携帯電話を目立たせたらどこかでチェックされているそう。
彼女は装飾品すら一切つけないとのこと。
歩きスマホなどの無警戒はあり得ないのです。
また、ポイントは大金は持ち歩かないということは当たり前ですが「hold up」の際用に「相手に渡す財布を別に持て」というもの。面倒な気がしますが、「おカネありません」と応じると強盗によっては逆ギレして発砲すると言われていますのでその対応はあり得ないそう。
ではどういい恰好を心がけるか・・・上記の逆ですね。
地元の連中はGパンにTシャツが主ですので、それに近いスタイルがおすすめ。いかにも「襲ったとしても不発(貧相な格好)」を思わさせなくてはならないそう。観光客であることを周囲に悟られることはタブーですね。
まあ色々聞いた事を感心して記しましたが、申し訳ございません、まず私はブラジルに渡航しようというガッツはありません。
さて、彼女が言うには本山にて「鍵役」の奥さんとたまたま会って挨拶ができたと。「鍵役」といえばイメージ的に本山でも門主に次ぐ重責の役職名です。「開教司教」なるお役も兼ねているそうですが、その人の名は「大谷暢裕(ちょうゆう)」氏。
次期門主として指名されている人ですね。東本願寺のサイトを今一度目を通せば・・・
≪略歴≫ 院号法名 能慈院釋修明
1951年 8月17日生まれ
1952年 父親・大谷暢慶氏の南米開教区開教使発令に伴い渡伯 1976年 サンパウロ大学物理学部学士課程卒業
1979年 航空技術研究所勤務
1985年 サンパウロ大学にて物理学博士号取得
1992年 4月7日 得度 2011年 11月22日 鍵役・開教司教就任
とあります。
彼女がいうには鍵役の奥さんはやはりポルトガル語が主のようでおしゃべりに花が咲いたようでした。
鍵役の方は日本語は勿論ポルトガル語スペイン語英語となんでもできる物理学者とのこと。キレを感じます。
国籍は例によって2つなのでしょうか。これも昨日同様くだらないフレーズでした。
画像③は参考まで、近年門主継承者の系図抜粋。
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小山昭治 (土曜日, 24 9月 2016 09:08)
さすがブラジル。大国ですね。
日本で物騒な国と言われていてもその国の人にとってはなんでもない。
それなりに注意すればよし。恐れ入りました。
お顔を見ても、あっけらかん としていい顔ですね。
ちまちました日本とは違いますね。どうぞいい旅を。
野村幸一 (土曜日, 24 9月 2016 13:18)
怖いですね…ブラジル。行ったことないので聞く話や映画のイメージしか持ち合わせていないのですが、僕も南米は行く機会ないと思います…(ー ー;)…というか日本から出たことがないのであります。でも、そんな土地で頑張っていらっしゃるご親戚の方々にはリスペクトです!
今井一光 (土曜日, 24 9月 2016 20:10)
お二方様、いつもありがとうございます、
新天地を求めてブラジルに向かった叔父たちは人並み以上の御苦労があったと
思いますが、それでも満州にいったり戦争に取られたりしたわけではないので
命だけはつないできています。何よりよい伴侶と子供たちに恵まれて「幸せ」を
感じていたに違いありません。住めば都といいますが、「一所懸命」を地で行っていた
と思います。
やる気さえあれば何とかやり遂げられるということを知らされました。
私などはやる前から「できない」と怯えているか、やろうとしない
卑怯・怠慢のどちらかというところ。
「しっかりしろ」とどなた様からか上の方より声が聞こえてきます。