ドラマというものには殆ど(一部除く)チャンネルを合わせませんが昨晩のNスぺの「武蔵」を見ちゃいました。大河ドラマのかつてのそれとは違いますね。
先般フィリピンの海底で見つかった戦艦武蔵からのお話です。
大河ドラマの、歴史ではないドラマそのものの評論等はよくお見受けしますが私も挑戦です。
当ブログにて歴史ではなく「劇」や出演者の評価とは情けないですので「劇」であってもその意図を掬ってみるという努力はしなくてはなりませんね。
小学校低学年の大和・武蔵のプラモデルから始まって高学年になってからは、しきりに太平洋戦争関連の書籍を毎月一冊の割合で読みふけっていました。父親は訝しい顔で見ていましたが・・・。映画やテレビドラマも戦争映画真っ盛りの時代で子供心に飛行機や軍艦、戦車に憧れを抱いた時代でもありました。
小田原のおばさん、~私が祖母のすずさんの墓とは別に墓参に行く人ですが~、は父親が南方海上で戦死したことをよく話していました。例に違わず「石ころ」の遺骨でのお迎え。
その際は必ず涙をこぼしながらだったことを思い出します。
中・高校生と年をとるにしたがって、「人を殺して殺される」のが戦争、そのカッコ良かったグッズは「人殺しの道具」であることがわかってきました。
「歴史」というものでも明治維新以降から昭和史の戦争一本やりの軍部主体の方向と国民を犠牲にする「歯がゆさ」を感じるようになって、その時代の角ばった威厳というものが実は虚構であったことが気づいたのでした。
またしばらくの沖縄生活の中で沖縄の人たちの生の声に接し、身近な戦跡を訪れて、戦争というものをするための政(まつりごと)のウソが露見していきそれが「愚かさ」に転じて感じたものでした。
沖縄滞在中、訪ねて来たおばさんに沖縄南部の戦跡案内を買って出ましたが、リクエストに応じてその最後に海軍本部跡に連れて行きました。その際も涙を流していましたね。
感動ではなく悔し泣きでした。
その時発せられた言葉に、ある上官だった人の名をあげて「みんな死んだのになぜこの人は自決しなかったんだ」とつぶやいていました。
その時、自決してしまうよりは生きて帰還することは有意義なことだと思いますので、その言葉を聞いて私は「え?」と一瞬思いました。
しかしおばさんの言いたかったことは、部下には「自決」を強要し、自身はぬけぬけと「帰国」した人の振る舞いの件だったようです。
ドラマの作りはちょいと稚拙?と思わせるCG以前の合成画像を思わせるもので今時「珍しくお金がかかっていないな」とは感じるものの、訴えかけるものはよくわかりました。
そうリアルさを追求しようというものではないですし。
「今度戦争やったら死んでいった人に申し訳ない」という言葉が重たかったです。
それはきっと、まごまご時間をかけて作っていたら、昨日記しました「80+α」の世代に届けられなくなってしまいますからね。
あの戦争に関わって心のどこかにその喪失感と「荷物」を仕舞い続けてきた一人でも多くの人たちに「早く」送り届けたかったのでしょう。企画も唐突感はありましたし。
しかし「戦争」は過去のものではなく、いつもその勇ましさの陰には悲痛、悲壮感が必ず伴うということを訴えていました。
十分反戦の意図は通じてきました。
また軍の意図(不沈艦として宣伝していた武蔵の撃沈を伏せたいという理由)で生存していた武蔵の乗組員を陸軍に編入し、あのお決まりの無意味な「突撃と自決」をさせたのも軍部の命令系のバカバカしさを感じました。
さて、画像は高天神城のジオラマです。長篠城に続く第2弾といいます。
昔でいえばプラモデルの如きものですね。
以前ハンズ静岡でお茶の実演販売を行った際、ご担当より「ジオラマを入れるので是非」と打診されていました。
勿論、私の「高天神城ファン」に関してはご存知の方です。
私も値段のことは考えず、実演で世話になったこともあり、「いいですよ」と気軽に返事をしていたのでした。
そんなことも忘れて、先般静岡に行った時にハンズを覗くと「例のものが入ったよ」と。金額を見て驚きましたが、それはここで二心あってはならないこと。
急遽別の場所に居た「財務省」を説き伏せて購入に至ったという次第です。
当分は作らずに箱を眺めているだけにしておきます。
歴史好きでそれもちょっと猛者を自認、そして細かいプラモ系の仕事好きという人がこの世界どれくらいいるのでしょう。
また利益が出ているのか少々心配になります。
第3段をどうしようか決めかねているそうですね。長篠城に高天神城のその次となりますが・・私なら石山本願寺、躑躅ヶ崎館、近場で諏訪原もっと深く行くなら興国寺城でしょうか・・・もう決まっているしょうが・・・。
石山本願寺は考証が難しいでしょうね。大坂城が乗っかってしまって殆ど推測になってしまいましょう。しかし面白そう。
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小山昭治 (月曜日, 05 9月 2016 09:09)
思わず値段を調べてしまいました。高いけど買わずにはいられないでしょうね。理解のある財務大臣でよかったですね。組み立てるのもよし、眺めているだけでもいいでしょう。
そんなに夢中になれるものがあることがうらやましい。
今井一光 (月曜日, 05 9月 2016 10:32)
ありがとうございます。
ケチな性分で組み立てる勇気がありません。
箱にラップをかけて眺めていることにします。