阿弥陀如来には「無量寿」ほか多くの別名がありますが、標記「無碍光」(如来)もその一つ。
ご存知「正信偈」には「天親菩薩造論説 帰命無碍光如来~」、
大経(大無量寿経)の「願生偈」冒頭には「世尊我一心 帰命尽十方 無碍光如来 願生安楽国」でした。
以前拙寺からも配布しています十字の名号(「帰命尽十方無碍光如来」)は各家庭御内佛の脇掛けで見ることができます。
ちなみに九字の名号が「南無不可思議光如来」で、その名も阿弥陀さんの別名でした(当流の御内佛の三つのお軸は言ってみれば名やカタチを変えつつ「南無阿弥陀仏」が三つ並んでいるということ)。
「無碍の光明は無明の闇を破する慧日」の表現は親鸞聖人の著、『教行信証』(総序)からです。
さて、昨日の法縁は横浜で催されましたが前日の激しい雨が嘘のよう、朝から晴れ渡りました。前夜からの強風により桜吹雪が舞って、通夜あとの宿泊地と選んだ義母の住まう大和市の引地川周辺を早朝散策して、家に入れば玄関は靴の裏に付いた桜の花びらだらけ。
とは言いながらも桜はまだまだ十分見ごたえあって清々しい気分で斎場へ向かいました。
前日の帰敬式で命名した法名は院号付きで「釋浄慧」。
「浄慧」とはもともと大経(重誓偈)の
「離欲深正念 浄慧修梵行~」から。
「離欲」と「深正念」と「 浄慧」は並列。
それは「欲を離れ、深く正念し、清浄な智慧でもって・・・」の意で故人の通した人生をイメージさせました。
そもそも「慧」とは一般的に「智慧」あるいは「慧眼」(けいがん 仏教では同意で「えげん」)という語で耳に馴染んでいますが標記「慧日」とはお天道様、太陽に喩えた語でその遮られることのない光によって自己を顕わにすることですね。
勝新太郎の座頭市は父が大好きで(シリーズすべてを見ていたと思います)私もよく脇で見ていましたがその語「お天道様」はよく出てきました。
そのお天道様の理論はいろいろな意味で示唆的で好きな言葉ですね。特に悪業煩悩を顕わにする、お天道様という第三者(阿弥陀様とも)が私の行いを確と見届けているということです。
故人は御年配(九十一歳)でご自宅ですっと息を引き取ったそうで、いわゆる私たちが今思う、ベストな往生とのこと。
御遺族よりそのように伝えられるとやはりほっとさせられます。特に印象的だったのは私と同じ、相良から息子夫婦に支えられて駆け付けた故人のお姉さんが出棺の際に「先に行って待ってて・・・」と。ほろっときちゃいますね。
特に各故人についてこれまでブログで記す事はありませんでしたが、この方は受勲までされている社会貢献者でした。
劇画っぽく記させていただけば、現役時代は「泣く子も黙る?」東京地検特捜部の検察官だった人で、特に著名な事件を一つ上げればあの「ロッキード事件」であったことはかねてから耳にしていました。
拙寺には凡庸な住職に対して特筆すべき「仕事人」の檀家さんが光っていますね。方々に囲まれて育てられていることを実感します。
会場ではお久しぶりにかつて日銀の審議委員をされた学者の方にお会いできましたので、つい知ったかぶって「凄い円高ですね」と声を掛けてみました。続けざまに「クロちゃん、失敗ですかね?」とかなりの無茶振り。
自分が勝手に解釈した先生の返答の要旨は・・・
「次の一手は無くはないが、限界が見えている。やらなければやらないことを理由に円は買われ、何か手を打ったとしても次が無いことを見透かされている(出尽くし感)。」
そして、総理が先日、海外の経済学者を呼んで消費税上げについての見解を伺った件については「少々お恥ずかしいこと」と。
というワケで「消費税アゲ、見送り!!」に一票。
やはり一時は大いに持て囃されたクロちゃんの「バズーカ」や「異次元の金融緩和」も陳腐化、そろそろ年金基金損失の噂も流れ出し、責任論浮上ということにあいなるということでしょうか。2.0%(インフレ率)の方もすでに絶対無理の域のようですし・・・。素人雑感でした。
画像は大和市の引地川の桜並木。この土日も十分イケそうです。
千本桜と呼ばれ、毎年花見客が大挙して訪れ、陣取りが繰り広げられるエリアです。ただしこの桜たちの運命はあと少し。水路拡幅工事のためにすべて伐採されるとのこと。部外者とは私ですがかわいそう。
このあたりのことはよく知りませんが、工事ありきと放言したら怒られますかね。
ここいらを地盤にしているかつての政治世界に居た人(本当は今も現役)の看板がそこここに立っていましたがその笑顔がむなしいですね。
昨日、東京地検特捜の手がUR=都市再生機構と建設会社の二つに入ったそうです。さあ、お手並み拝見といきましょう。
「斡旋利得罪にはあたらない」という主張のようですが、いつまでも隠れていないで表(お天道様の下)に出てハッキリさせればよろしい。
毎年このあたりを秘書を連れ闊歩する姿が見られたそうですが、今年は無かったそうです。
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