京都を適当にぶらついていればどこかで聞きなじんだ寺社の名称が視覚に入ってきます。それほど「日本文化」が凝縮している地はないということをつくづく感じますね。
そういうところから文化庁に加えて観光庁の誘致について京都市が名乗りをあげたことは合点がいくところです。
これは現政権のほとんど「口だけ」アピールの一環「政府機関の地方移転」について「立候補してください」というものの中で応じた「地方」の一番実現しそうなお役所の名です。
それ以外の公的機関の移転についても挙手「アピール」を募っているようですが、実情「笛吹けど踊らず」の類。
まず立候補地には「誘致のメリット」を詳述しなければいけない課題があるとのことですが、上記京都が立候補するもの以外の官庁と地方との関連性、有意性を訴える何かを求めるとなるとそうは思いつきませんね。
そもそもその「音頭」のノリに対していたってクールなのは、官庁勤めのお役人さんたちの意向。
「地方になんて行きたくねぇ」が本音の様で、組合からは大反対の声が出て、内部お勤めの方たちは、まったくやる気なし。
すべての調整ができてから「絵」を描いてもらわないといけません。「どうせできやしねぇだろ」と皆さんお思いのようですが、本当は吹聴する御当人も内心「できそうもない絵空事」の一つと解しているやも知れません。どれこれ取ってもみんなそんな感じがしてなりません。
さて昨年、秀吉の「醍醐の花見」でお馴染み伏見の醍醐寺に行ったのは、並入る国宝たちや庭園を拝観するためでも、その広大な寺域を散策するためでもありませんでした。
私がもしかして・・・とダメ元で向かったのはこのお寺の塔頭寺院の真言宗系の修験者・山伏を統括する寺といわれる三宝院でした。
醍醐寺・三宝院①~⑤について詳細はググっていただくとして私の本来の目的は三宝院の裏にあるといわれる墓域への参拝でした(場所はここ)。
立派な基壇に乗った宝篋印塔(鎌倉期・重要文化財)を拝見、参拝したかったのでした。
しかしその三宝院の訪問でしたが見事に徒労に。
背後にまわって見たものの「立ち入り禁止」の御札。
念のため受付に声を掛けてその旨を伝えると「お墓ですよ!」とその理由を一言、けんもほろろ。
まぁ雰囲気的に玉砕覚悟で聞いてみたのですが、何かイケナイ事をお聞きしたのかと自問してしまいました。
①墓参りには誰彼のこだわりはないはず
②国宝指定(重文-国の修繕管理)で国民は拝観できるはず
などの疑問が沸き起こってきたのでした。
「お墓ですよ!」ではなくただ「管理上立ち入りを制限させていただいております」くらいの事を仰っていただけたら、あとから私の頭の中での考えがどうこうめぐる事は無かったのでしょうが。
一応上記重要文化財の宝篋印塔の画像は「醍醐寺 文化財アーカイブス」にありますのでそちらを。
とにかく、こちら三宝院に入るだけで600円。庭園・殿舎を拝観するに諦めました。
それらの拝観も悪くはありませんでしたが、写真撮影を禁止しています。仕方ないのでしょうが複数の見張りの方が配置されていて監視は怠りない様子。まぁしょうがないですね。
そして伽藍(金堂・五重塔等⑧~⑫)の拝観が600円。
醍醐寺霊宝館という資料館⑥の拝観が600円。上醍醐の入山が600円。駐車場代が700円でした。
上醍醐以外の3か所のお得セットが1500円になっていましたので私はそちらを選択し、上醍醐はパス。
驚いたのは仁王門⑦奥の各伽藍を拝観したあと、上醍醐に向かうに回転式の一方通行のゲートがありました。
私は「何とかなるだろう」と思って外へ出ると、もう元に戻る事ができませんでした。
廻りこんで入り込もうとするも有刺鉄線とフェンスに阻まれてしまい、回復不可。他の観光客の目もありましたので諦めは早かったです。
フェンスの注意書きの言う事を聞くものと後悔して外の山道を歩いて元の方向へ。
当初不安になりましたが、何のことはない、スンナリ仁王門の脇に出ることができて一安心。醍醐寺さんも不届き者の境内進入について気を使って長いフェンスを構築するよりも、観光客が楽しめる境内を目指してほしいと思いました。また上醍醐との不仲を思わせるようなガッチリとした境界はやめた方がいいかも。どうして上醍醐を除外した割引チケットがあるのかも不思議なところです。
帰り際によく見れば2、300円程度のコインパーキングが目に入り、失敗したことにここでも悔し涙。ただしゆっくりと半日以上かけて巡るには700円の駐車料金は割安です。
秋でしたが巨大な枝垂れ桜は見事。きっと春のその季節は観光客で溢れかえることでしょう。桜だけなら醍醐寺界隈散策だけでOK。600円の出費限定でしたら霊宝館エリアの選択を。
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