健康でガンガン体が動いている時は調子のイイことを言ってあたかも怖いものなしの風、本当にこの時ばかりはとんでもないことだったと反省させられます。
大病を患って急に痩せたりしている人に「しっかり食べてくださいよ」などと気軽に声をかけたりしますが、これは病の辛さがわかっちゃいないからなのですね。
まず病なるものに罹患ともなれば本当に食欲など吹っ飛んでただただ身体がだるいという症状が出るのが常道。
コレって健康時にはさっぱり忘れてしまっていること。
鼻高々になって病で辛がっている人に向かい「頑張らなきゃダメ」「前の様に笑顔に戻って」「美味しい物をどんどん食べましょう」などと言っていた自分が恥ずかしくなります。
適宜そのような「反省タイム」として私に何かしらの不調を体験してきました。
風邪というものはもう何度も同じことを繰り返していることもあってどうにか風邪にかからない方策はないものか考えていましたが、これに無縁であることなどは仕事柄不可能であると断言するにいたりました。
これはもう絶対に逃げられない宿命であるのです。
私の風邪は100%喉からのものです。
よって喉を守るということから夏以外の就寝時はずっと首にタオルを巻いているくらい集中してケアしています。特にまた夜間は口に絆創膏を貼って外気と埃の進入を遮断し、鼻呼吸にしているくらいです。
しかし風邪はひきます。
これはそもそもの私の仕事が理由。仕事をそのせいにするなどとんでもない「暴挙」にも窺がえます。
風邪といえば当人の不摂生と体調管理ができない、いわゆるお仕事に対して「ヤル気無し」の言いぐさのようにもとられるものでした。これまで子供には、風邪について、「バカは風邪をひかないは大ウソ、バカが風邪をひく」などとシャレていたことを思い出します。そこを大修整するというものです。
仏事法事といえばその阿弥陀さまと参列者の仲介者としての経典拝読のお役です。
殆ど私が取り仕切って、ずっと声を出し続けるということですが、最近はいっぱいいっぱいになっているということもあります。これは歳のせいだとは思いますが葬儀終了時など声がかすれるようになりました。
そういうことで法事は1日1回が基本としていますが、盂蘭盆とこのお取越しのある時期はそのルールは通用しません。昼間の法事に午後と夕のお取越しなどがそれですね。
そのうえ突発的に葬儀が発生したりすれば結構きついスケジュールにもなるワケです。ふだんブラブラしているのだからそのくらい「ぼやくことなく働け」と怒られそうですが・・・
この時期は世間様では風邪が流行しているところであり、法要ともなると風邪くらいならということで少々無理して参加する方がいらっしゃるのです。
傷めた「喉仕事」の直後に、感染するというパターンでしょうね。以前はお取越しでしたが今回はお斉の席だったようです。
大抵は逆療法として、山歩きをしたりもしましたが、今回は珍しく完璧に潰れました。
昨日は早々に夜間に予定があったお取越しはお断りし、午前の法事一本に全力で向かいました。
勿論約束のあったお斉は辞退、ご自宅での御内佛でのあげ経の際はマスク着用でした。違和感ありありですが、人様の自宅内ですからね。
絶不調でしたが、参拝者に私が風邪をひいたことを伝えてのお斎のキャンセルでしたので、これからどんな法事になるか少々不安となる「やれやれ感」はあるものです。
そこは絶対に、普段以上に声を出して不調の様子などは表面に出さないことを貫きました。
そのあとはひたすら布団の中の人でしたが、たかだかただの風邪ではあったものの、「死ぬ時」はこれほど体が思うように動かないのだろうな・・と思うくらいでした。
職業がら各色々な病への悩み、辛い状態を聞く機会がありますが、自分の不調に遭遇し初めてその辛さを知るというものです。
健康時の軽口はつくづく私の驕りであったと。
「絶頂に在りて驕り無し 非常に在りて動ずる無し」(昨日)でしたね。
通常時は喉のケア、怪しいとおもったら粘膜復活系のビタミンB系を服用しますが、もっとヤバいと思ったら葛根湯。しかし今回は為す術無し。
食欲まったく無しで無理矢理、鰯2本+茶漬けが朝食でした。
お取越し突然のキャンセルについて、迷惑の段お許しください。
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小山昭治 (水曜日, 04 11月 2015 09:32)
びっくりしました。くれぐれもお体を大事にしてください。
自分ではわからないけど年々体は下り坂となります。
高いところへの作業もくれぐれも気をつけてください。
体調が悪くなった時は恥も外聞も無用。
一番が体。次が仕事。
今井一光 (水曜日, 04 11月 2015 19:19)
ありがとうございます。
本当にご迷惑をおかけしました。
普段はその手の話、「四苦八苦」を語りますが
あらためてその四文字の無常を感じることができました。
「如来におまかせ」でしたね。