当家の現実、お恥ずかしことですが記す事にしました。無知との遭遇シリーズ第4回目。
かつてブログでも記していましたが当家にはネコがいます。
それもたくさん。
家計を圧迫しつつありますが、もはや「しょうがないねぇ・・・」のレベルで、今更にっちもさっちもいきません。
たしか「梅王丸、通称うーちゃん・梅ちゃん」まではお知らせしていたと思いますね。
それまではアメショーの「氏真と寿桂尼」にいつかの報恩講当日に現われた野良の「五六八」を何かのご縁とばかりに引取って、もはやネコはこれまでと、次に境内に捨てられていたクロネコちゃんはお寺のネットワークを駆使して、清水の方のご家庭へお願いしたりしていました。
ところが「梅王丸」、このご近所ではあまり見かけないシャルトリューというおフランスのネコ様に魅せられて、もしかして嫁さんをあてがえば子供がたくさんできるなどと考えていると、雌のシャルトリューを譲るという人がたまたま現われて、スンナリとその「ブリーダー」としてのレールが敷かれていたのでした。
かつてアメショーの場合も5匹が生れて、4匹を注射代と登録代のみを頂戴して各所に分けて喜んでいただいた大成功がありましたのでその二番煎じを目論んだワケです。
アメショー2匹は既にお年寄り、特に当時は「寿桂尼」が「噛みつきネコ化」して凶暴性が出現した頃で、つい従順で大人しいネコに気持ちが動いていました。
そこにやって来た「梅ちゃん」の性格はネコでありながらイヌ的でこのシャルトリューという猫種に、より魅せられてしまいました。
この安直なお気軽感が素人の哀しさです。
ただし一時は「やれやれ」の感で溢れましたが、今では現状、あたふたしながらも楽しく共存させていただいています。
彼らとの生活はまさに「癒し」。
欠かすことはできない連中なっています。
さて、最近になって悪辣なペットショップが挙げられていました。
どの家庭でも大抵はいずれかの小動物が家族同様に生活を共にしている昨今ですが、その「命の供給元」の行為にメスが入ったのでした。
生きものの命を商品として商いするものですから、「命=物」の解釈となって、在庫とか棚卸、破損品、欠陥品、在庫処分、不良在庫という商いにはつきものの「処理」はどうなっているのか?とか出産という果実増加の税務上の厳密性は?などと余計な事まで気になってはいたところでした。
いずれにせよそういうペットショップの事情はこちらのサイトに詳細が記されていますので興味のある方はどうぞ。
私もそのことを知るようになって「やはりそうか」と愕然とさせられたものです。それもこれも今回のことがあってからこそでしたが。
私が梅王丸のお嫁さんとしてこの家に迎えたのは生まれて3か月程度のシャルトリュー「お七」(通称ななちゃん)です。
無知とは恐ろしいですが、可愛いことばかりでマイナスの事はまったく眼中にありませんでした。
大失敗だったのは梅王丸とお七に関して、何となく適当に家の中でフリーにしていたことです。
梅王丸の雄特有の示威行為も限界で、早く虚勢しなくてはと思ってたことと、無知から2匹を一緒にさせていましたが「お七」の成長不足という点はまったく理解していませんでした。
そしてこの猫種はまだまだアメショーとは違って純血度がより強いということを理解していませんでした。
純血種=奇形種ともいえてしまうくらいに異常な交配となることに気が付きませんでしたね。
シャルトリューは勿論、アメショーたちにも血統書がありましたが、今回は血統書を登録せずに欲しい人にあげちゃおうという算段だったのでした。
しかしその「血統」について、考えさせられることになりました。安直なブリーダーなどという「生きものの命」に関わる仕事は私には無理な話、商売、品物として冷徹な扱いなどできるものではありません。
「純血」をよくよく考えるとこれはネコやイヌだけでなく人間も同様の歴史を歩んでいます。
エジプト王朝や中世欧州における各王朝の一統血族による支配体制の中で異種民族の混血を常に嫌って兄弟姉妹従弟従姉妹間の近親婚姻が当たり前の如く繰り返されたといいます。
親子、きょうだい、いとこ、叔姪婚(しゅくてつこん~おじまたはおばと姪または甥の結婚)までパターンは色々。
日本史の中でそれらをピックアップしていたら枚挙にいとまがありません。特に飛鳥奈良時代から皇族世界では頻繁に行われていたといいますし、戦国期でもその例は多くあるようです。
その歴史からその件、子供たちに起こる奇形等病的部分の頻発は著名ですね。
結果国を維持するレベルでは無くなって滅亡するということに繋がっています。
スペインのハプスブルク家の断絶はその説が有力でした。
我が国ではそのマイナス要因は案外地方に行きわたっていて、外部との血縁を望む風潮(敢えて雑種を作る)もあったと聞きます。
修験や流浪の僧などを娘と婚姻させるために家に婿として迎え入れるようなことをしたということです。
勿論、親がこれぞと見込んだ者をのみ留めたのでしょうが、この件に関しては徳川家始祖の松平親氏を真っ先に思い浮かびます。
時宗の僧「徳阿弥」は乞食坊主として諸国を流浪、三河国加茂郡松平郷に行きついた時、領主の松平信重の客人となります。
信重は徳阿弥の和歌の熟練と教養と武勇に惚れこんで婿養子として迎えたといいます。
徳阿弥はここで還俗して、松平三郎親氏を名のり三河松平の名主としてデビューする端となったのでした。
そこのところを家康は意識していたのだろうと思います。
「雑種交配こそが強い家を作る」。このことは多少の近親婚があったとしても多くの側室を持つということでリスクを回避したということでしょう。
我家で生まれたシャルトリューの子供については「お七」の①不十分な成長と②純血によるリスクが重なって5匹の出産のうち一匹(オス)はお七の授乳拒否によって死亡。1匹は右後足奇形(伸びたままで曲がらない)という残念。 やはり育児放棄して結局他のネコたちも人間の手による授乳で補完しました。
獣医から脅かされたのは他の残ったネコも「ロート胸」の疑いがあったりこの種類の傾向で「どんな病気が隠れているかわからないよ」との談。その時になってその現実に震え上がったのでした。
足の悪いネコは「商品価値」としては「ゼロ」でしょう。このネコを目の当たりにしてその裏事情というものに目が行ってしまったということです。
一気に悲しい思いをさせられ、それまで「生まれたらあげるね」と言っていたお宅には「ごめんなさい」をして、すべてのネコを我が家の家族としたのでありました。
それが責任というものでしょう。
ところが足の悪いネコは先天性の奇形ですから致し方無いものの、他のネコたちの病気は出現せずに先生の脅かしから始まった心配も杞憂に終わり、元気そのもの。
かといって1年近く注意深く育てた結果、今更ながらどこかに引き取ってもらうという気はさらさら消え失せてしまいました。どのネコもかわいすぎて情もうつり、手放せなくなってしまったのです。
家を空けたり戻ったりの生活をされている方が居て、当地に居る間だけ「ネコを貸してくれないか」という依頼がありましたが、それは無理ですね。
みんな家族の一員になってしまいもはやそういうレベルではなくなってしまいました。「ネコ貸します」は映画にはありましたけど。
画像は4匹のうち唯一のオス(名は平太こと「ぺた」)。集合写真一番下が「ペタ」。右端が父親の「梅」、一番最後の図も「梅」。集合一番上が母親の「お七」。他は娘たち。
「ペタ」の毛色は父親の「梅」とくらべて白っぽいです。
そろそろ他のネコたち(手術済み)の上にのしかかりだして、示威も怖いので虚勢を考えています。
このブログを見て、「ぺた」を婿入り希望の方はご連絡ください。希望は純血(シャルトリュー)ですが、前述の通り、奇形出現のリスクはあります。よって生後1年以上の「彼女」で、たとえ奇形が出てしまったとしても育ててくれる方。
勿論近場がイイですね。
彼女を我が家にお預けください。
当家の希望はオス1匹を引き取りたいということのみです。
そのネコで「最後」にするつもりです。
私の寿命もほどほどに考えてその「15年」を目標に一處させていただきたいですね。
※梅もお七も血統書はあります。コピーもお渡しできます。
しかし面倒なので「ぺた」は申請していません。申請取得は
可能ですが経費がかかります。
※5月中旬に手術を予定していますのでご一報ください。
コメントをお書きください