小田原で生まれて育った私は小田原の事ならまず大抵はわかります。
私は時々当地牧之原台地に上った時に方向感覚が不明に陥ることはありますが、小田原に於いては広範囲にわたって自己の所在が不明になるようなことはありませんね。もっとも一面茶畑でランドマーク無しの状況では仕方ありませんが。
生れた場所が小田原で相良とは途中行ったり来たりしていたものの、体と心の成長期にあった頃の感覚は鋭く残っているものです。
そういうワケで、先日も小田原の「無理矢理」二題を記しましたが(「白秋の道」と小田原駅西口の「北条早雲像」)、「無理矢理」というか、私にとって違和感があるものを少々。
最近になっての観光集客イベント、新企画といえばそうなのでしょうが、「小田原おでん祭り」と聞いて「 ? 」な感じを抱くのは私の如くのオヤジ世代だけでしょうか?
もう12年もやっているそうで、そう新しいものでは無いようですが、私のいた頃にそんな名前は「聞いた事もない」ことでした。むしろ歴史の古いあの鰯粉を付けて食す静岡のおでんが衰退気味にあって首都圏の端くれという立地のいい小田原へのやっかみ含めての違和感ですが。
当ブログに掲載して少しは宣伝に協力していますので少しぐらいのちゃちゃ入れはお許しくださいよ。ついでにもっと記します。
もっとも本当の意味での小田原の「無理矢理」は役所が市民にコッソリ夜間、お城周辺の松の木に松くい虫対策として「スミチオン」という殺虫剤を噴霧して「平気の平左衛門」を決め込んでいたことですね。
以前も「スミチオン」と小田原の松について記しましたがこの薬剤(MEP)は有機リン剤(C9H12NO5PS)で、あのサリン(C4H10FO2P)と組成系列は似ています。
摂取した場合の症状も当然ながらサリンの代表的症状が出てまず瞳孔が縮んで視界が暗くなってから頭痛、倦怠感、吐き気に襲われ、最悪死亡するような事例の頻発するものでした。
長期に曝露され続けていれば変異性(癌)が高まるという危惧もあります。
当時、城の真下には動物園があって、彼らへの被ばく対策としてはブルーシートでの対応のみだったらしく、動物愛護の観点からもクレームが出ていました。
まだ、小田原市がその手のことをやっているのか調べてみると、「酒石酸モランテル」という松の根本に注入するタイプの薬剤が代わって導入されていました。
人によればこの薬剤は線虫系へ効く薬で数年にわたって樹木内に滞留するそうですが、小田原城という比較的人口密度の高い地で大量の残留度の高い薬剤を樹木に施すということも前例に無いことでしょうし、殆ど広域にわたる人体実験のようなものでしょうか。
松枯れは城下町にとって見苦しいことではありますが、かつて住民の健康に反して市が無理矢理コッソリ噴霧したことは暴挙であると忘れられないことですね。時々思い出すと怒りにまかせて筆が走ります。
私は算数と理科はとことんダメですが、社会人になってハンズ時代に取得した「毒劇物取扱責任者」の受験勉強と、環境問題ベストセラーとなった「沈黙の春」を読んだおかげでそっち方面の「俄かうるさがた」になっています。
仕事的にも「健康と命」で切っても切れないテーマを標榜していることもありますし。
さて、①画像は昨夜開花した「月下美人」。
今晩も咲きますね。強い香りを満喫するため玄関内に置きました。
この花が今度咲いたら貼りつけようと思っていた「サンタナ」の「Moonflower」を無理矢理です。
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