サッカー好きにはたまらない夏がやってきました。
Wカップのお楽しみは、どこが優勝するかというよりも、1次リーグ各組それぞれ4チームの熾烈な2位以内争いに尽きます。
見る方もこの1次リーグの間は殆どサッカー三昧の一日となり、それぞれの勝敗の行方を見守ります。
私たちの若き頃は、生憎日本はサッカー後進国で、まったくWカップとはご縁の無い時代が続いていました。
メディアでの取り扱い方も今とは雲泥の差、情報は相良ではスグに見られない12ch系の「ダイヤモンドサッカー」か月刊誌の立ち読みくらいのものでした。サッカー―なんてみんな眼中になかった・・・
ところがどうでしょう、最近のサッカー熱は凄いモノがあります。
どこかでも記しましたが、私など競技場に行って試合を見る気にはさらさらなれないくらいの齢となりました。
道化の如くのバカ騒ぎの集団は時として無謀なこともやらかし、まさにアホらしくさえ感じてしまいます。
「屯して応援」など笑止。
自称「真のサッカー好き」はBS・CSを駆使、テレビの前にがぶり寄りです。
プレーの評価は「奥の墓道」が期間中に、「俄かサッカー協会広報」に成り代わっていますので無料のLINE通話をスタンバイ。文句は「協会」の方へ。
冷たいお茶など用意してコマーシャルに興ざめすることが無い民放系以外のチャンネルが最高なのでした。
それにしても民放のCMは煩すぎだし連れて来た解説者の視聴者迎合の勝手なハシャギすぎの談には苦笑いたします。
落ち着いて楽しむには本当にNHKがイイ。
前の客の頭や隣の客を気にすることはありませんし、帰りの電車に乗るために改札を並ぶ必要がありません。
何よりVTRのスローとアップ画像が流れるので、「今のプレー何だった?」と首を傾げる事はまずありません。
あの種の子供たちはサッカーをネタにお祭り騒ぎがしたいだけでしょうね。
「サッカーを(以外のスポーツもしかり) 知らない奴に限って 優勝と」
という歌があったか無かったか。
最近では代表選出された選手までその言葉を口にしている様。
それはそれはそれができれば何よりすばらしいことですが、真の強豪国のでマスコミのその手のくだらぬインタビューに「期待通り」に「優勝です」などと周囲が喜びそうな回答をするなどということを聞いたためしがありません。
Wカップでの「優勝」への途は半端無い実力と、時の運がなければ絶対に為せないことは世界中の一流と言われるプレーヤーが知っている通り。
いつかはその場に居合わせたいことだとは思ってはいても心の中に密かに抱いていることで軽々とは口に出すことなど、ありえないほどの「高貴で厳粛」な「冠」なのでした。
日本人の世界観が変わったのではありましょうが、サッカーを本当に好きな人は日本の優勝のことなど微塵にも思いませんし、もしそのことを私ごときがお遊びで語ることを許されるのなら・・・「100年経っても無理」と言わせてください。
100年といってもたかだか25回の開催です。これからアジアのレベルも上がり、日本の出場さえできなかったという回もある筈ですし。
15日に対戦する日本の初戦「コートジ・・」は前回の対戦で日本は0-2で負けていますね・・・。
先日のザンビア戦を見ました。
コートジボワールを想定した試合にしていたようですが、アフリカ勢ということで解説者がつい口に出してしまったかのような言葉が気にかかりました。
「彼らはバカではありませんからね!」という発言。
穿った勝手な思いでしたらごめんなさい。
私は、これはきっとアフリカの人たちのことを
「個々の身体能力について特筆すべき選手は数多あるが、感情的になり易く、チームプレーが下手。集中力が90分間持たず緩慢なプレーも散見」ということをその言葉でもって言い表したとしたらさぞかし高慢な態度だと思います。
選手にもそのような感覚が蔓延して「勝てる」と思った瞬間、日本の負けは必定。
何と言っても「コートジ」も1次リーグ突破は国民も選手もそれを悲願として、日本と死にもの狂いでぶつかるはずです。
そして殆どの選手が欧州名門クラブに所属する強者たちです。どうしても日本国内のリーグは見劣りします。
日本に勝機があるとすれば逆に、「レベルの低い弱小アジアから出てきたの個人技もスピードも無くオープンスペースの切り返しも無い小さいエリアのパスサッカー」の国と思わせて、また油断というものを突くことができた時でしょうね。
日本のいるC組の他の3チームは①クジ運が良かった②日本との戦いで取りこぼしがあったチームが「1次リーグ敗退」・・・などと戦前から星勘定をしているような感があるくらいです。
いずれにせよ日本にとって厳しい試合となることは目に見えています。
さて、先般血圧についての統計を引っ張り出して持論を展開しましたが、本日もその統計の話。
NHKのニュースでした。
このほどアメリカの「FiveThirtyEight」というサイトを主宰するネイト・シルバーという人が独自の理論でWカップの予想(コンピューター解析)を発表しました(→)。
独自といっても彼は、アメリカでも有数なビッグデータ解析のプロで、2年前の米大統領選挙では50州全部の結果を的中させたといいます。
それによれば日本が1次リーグで勝利する確率は
コートジボワール戦が25%、ギリシャ戦が31%、コロンビア戦が16%だそうです。
おまけに1次リーグを突破する可能性は4チーム中最も低い29.9%です。まだまだ続きます。
日本が決勝トーナメントに進出して、ベスト8に残る可能性が11%。ベスト4が2%で、決勝戦進出と優勝の確率はいずれも1%未満です。この数字を機械的にあてれば「400年に1回優勝するかどうか」ですね。それが統計上の世界の常識でした。
ちなみに「優勝」の確率ですと、ブラジル45%、アルゼンチン13%、ドイツが11%。
1次リーグ突破を「当然」と浮かれている日本の応援団の皆様、厳しい数字ですね。
たかが統計と一笑に付すもヨシ。
各自お楽しみください。
どこかで聞いたことがあります。
世間がやたらとやかましい、「日本が消えた後」がホントのWカップのお楽しみだと。
憎まれ口はこの辺にして、15日の初戦はとても大事なのです。
データでは初戦に勝てば1次リーグ突破が80%以上、負ければ1次リーグ敗退が90%以上です。
以下私の所感。
「コートジ」のトップ下の司令塔「ヤヤ・トゥーレ」を囲い込んで仕事をさせず、左オープンからバックラインを切り裂く高速ドリブラー、時として縦横無尽に中央オフサイドラインで折り返しを待つ「ジェルヴィーニョ」(1度見たら忘れない風貌)をどう止めるかが興味。
ギリシャの守りは強固です。あのディフェンス陣を崩して得点ができるのでしょうか。
コロンビア?引き分けすら難しく思います。
それにしても今だかつてない初戦の日程、「日曜午前10時のキックオフ」。世間様のサラリーマン諸兄、余裕ですね。
私は残念ながら法事が入っていて見ることはできません。
世の中のサッカー好きのお坊様たち、悩ましいですが集中して法事の方、しっかりお勤めいたしましょう。
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