各家に家紋が伝わるようにお寺も本山系には大抵決まった紋章があります。
当流本願寺ですと西本願寺が「下がり藤」で、東本願寺が「牡丹」紋。東西分流以前になりますと親鸞上人は、日野家出身でしたので「鶴丸」紋。これは日本航空のマークと似ています。
顕如さんとその父、証如さんが九条家との関係を深めたため「下り藤」紋、「五七桐」紋が使用されたのでしょう。
当大澤寺はというと鬼瓦は「五七桐」。提灯は「牡丹」ですね。
親鸞さんからの日野家の家紋「鶴丸」以外の紋はかつて使用していましたが、本堂改修工事でこれまでの五七桐を変更することなく踏襲したことから、当家の家紋も「五七桐」にスティックしています。長く使用している紋ですからね。
秀吉が好んで使ったことと他のお寺も圧倒的に多く使用されているありふれた紋ですので少し抵抗が無くもなかったわけです。
さて、「隅切角」紋は家紋の単独では使用されることは無く、その上から見た三宝状の形を外枠にして中に色々とデザインされたものが家紋となりました。
時宗の開祖一遍さんの俗名は河野時氏といって伊予国の土豪の家系。そちらの家紋が「隅切角に三」。源頼朝に縁のある由緒ある家紋です。開祖の出身家紋がそのまま宗派の寺紋となったのは親鸞聖人の鶴丸と同じですね。
上記画像③の三宝は銀色に着色していますが、葬儀より中陰用にと製作した「根菓餅(こんかぺい)」の台です。
根菓餅は真宗大谷派の野卓荘厳の正式なものですが、在家御門徒さんの場合には強く推奨することはありません。
盂蘭盆に使用する「切子灯篭」と同様、「本山と同様に」とは言えませんね。
ただし「切子灯篭」を見かけるという機会はそうありませんが、「根菓餅」は最近になって葬祭場でも見かける様になりました。
どちら様も張り切っておられる様が窺われます。
根菓餅、ハッキリ言わせてもらえばかなり面倒なお供物というかお飾りです。
その内容は各自にてお調べくだされば幸いです。
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