最近はお寺で、寺楽市のような余興があるようだが
「婚活パーティをやってみたら・・・」というお声がちらほら。
テレビなどでもその手の番組が盛況のようですが、実際にこんな田舎町でうまくいくかどうか・・・。いやうまく行きっこなんてありません。
何事も「やってみなけりゃわからない」と、やらないでごちゃごちゃ言う間に行動を起こすというのが性分ではあるにしろ、このチャレンジ、相当度胸入りますね。
だいたい男衆は揃うにしろ「お嬢様方」が集まるかどうか。
私が怖気づいている先例は地元の冠婚葬祭業がその手の企画で人を集めたところ、男性(会費有り)40名に対し女性(会費無料)が3名のみの応募だったとの話を聞いたことがあったからです。
3名のうちわけは30代2名とお子さんがいらっしゃる40代だったそうです。そもそもその手のものに応募する意味・理由が無くなっているのでしょうか。
世の女性陣は
①結婚より仕事 夫より親との関わり重視
②男どもへの年収等過度な期待による現実とのギャップ
③実際の男どもと結婚というものへの幻滅感
は女性の社会進出と自立によってもたらされたことは大いに推測できます。
この風潮は致し方無いといえばそうではありますが、人口減少に歯止めのかからない当地において~まぁ牧之原に限らず日本全国その傾向にありますが~ますます深刻な話題になっています。
一昔前までなら年頃ともなれば知らないうちにどうにでもなる話で、気にも留める事も無かったことでしたが、現代の男たち、余程早いうちから危機感を持って婚活する必要がありますね。こればかりは若いうちにケリを付けておかなければますます不利になってしまいます。
私の余談的考えで記させていただければ、男どもは
①年齢の若いうちから没頭する趣味に深入りすること無かれ
②特にスマホとPCに関するゲームやオタク的趣味は禁物
③男だけで屯するような集まりはほどほどにしてハマりこまな
い(祭と酒とバクチ)
④誰とでもコミュニケーションできる笑顔と物語できる力量を
育てるために外へ出る
⑤職種はやはり女性比の高い職場を選びたい
適当な事を適当に記しましたが、早くから危機感を持つことが肝要でしょう。女性陣のハードルは近年かなり高くなって来ているようですから。
「ご縁」とはいいますがそれさえ、転がっていることは稀で自分から取りに行く時代になってしまいました。
そうですね、古来婚姻については親が決めるものでした。
よって年頃の子供がいる家ではそのお相手に関してアンテナを立てますがその情報源となったのが遊行僧。
当山大澤寺にも代々たくさんの婚姻があってそれが私まで繋がっているワケですが、現実まったく色々な地方の寺から婿や嫁を迎えています。
現代の様に情報過多に非ず、情報量の限られる時代に家の繁忙に関わる重大事案「婚姻」に関して相当有意義で重要な情報を得るための媒体だったのが遊行僧です。
各地を周って定期的に「当家」に訪れる「旅の僧」はその情報源。一宿一飯のもてなしの代りに色々な情報を得ることが出来ました。
「彼の地にこういう男子(女子)が居る」という情報を得たならばピンポイントに婚姻条件を先方に提示して可否を問い合わせるという方法(その情報を得た旅の僧に頼んでも、別の旅の僧に依頼しても)で、成約を期しました。
勿論婚姻する当人たちの選択肢はゼロ。
親(家)が決める問答無用の世界だったわけですが、今の様に離婚率など高くなく、殆どが一生の伴侶として生涯全うすることの方がザラ、何もかもうまく行っていた時代でした(もっとも今で言う女性の「人権」なんてあり得ませんが)。
そういう情報通の遊行僧を武士層が戦略上優遇したことは当然でしょう。
全国各地を行脚し各地の武将の城館・砦・道・橋の掛け具合等の戦略的なものから市場の繁栄・農作物の出来高状況等、経済・政治に渡ってすべてのことをそれらから知ることができました。
その様な旅の僧のネットワークを持つ時宗系の指導者的僧を自領に囲い込んで寺を建てさせ、さらに帰依し、家の菩提寺にするということが鎌倉後期から室町期にありました。
このことが民衆化しつつあった時宗の教えが逆に権力者・支配者と結託したものに変容してしまい、今一つ時宗が大きく開花せず、浄土宗や真宗へと分化混同あるいは吸収されていった要因になったと思います。
今の世も外に出て見聞するということがいかに重要なことか。色々な人と知り合いができますね。
また旅は知識を豊富にします。ボケ防止にもなるそうです。
歳をとって「足が痛いから家にいる」のではなく、
「足が痛いなら尚更旅に出るべき」だといいますね。
足の筋肉は心臓の働きを助けるポンプとも。痛い痛いと
休んでばかりいたら筋肉はどんどん衰えていきますね。
歩き続けることが健康の秘訣なのです。
ああ、「歩きが足りていない」、反省の昨今です。
画像は国宝「一遍上人絵伝」(東京国立博物館)から。
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