日坂宿 川坂屋  行くなら土日祭日

日坂宿の最も西にあった川坂屋(5/30ブログ)は旅籠の中では庶民クラスでは無く、武士から公家が宿泊するハイクラスの旅籠でした。

相良の旧家でもザラに出てくる山岡鉄舟の書も残っています。

 

 表札によると、大坂の陣で深手を負った「太田与七郎源重吉」という人がこの地まで来て「長松院」にて養生、定住しました。その子孫の寛政年間に問屋役を勤めた斎藤次右衛門が川坂屋を始めたそうです。

今も目にするきめ細かい細工、木組みは大工の棟梁をわざわざ江戸から招いて仕上げさせた名残です。御禁制の檜材の使用からも「格上」を思わせます。

廃業後も斉藤家の居所として使われたそうですが、当家は小田原に転居し、現在管理は掛川市。平成五年には大修理が行われています。

掛川藩最期の藩主太田資美に寄進を受けた「掛川偕楽園茶室」は昨日も記しましたがバイパス建設工事の影響を受けて狭くなった敷地裏に隠れるように建っています。

 

特筆すべきというか有り難いのはこの川坂屋さん、「開店」は土日祭日に限られますが、見学は無料。

ボランティアの方が常駐しており詳しい解説もいただけます。

旧い町並みを遺そうという心意気を感じます。並大抵なことではありませんが・・・。

価値ある時間を過ごす事ができる穴場ですね。

下図①は東側から見た川坂屋(左)、②~⑤が本陣(場所はここ)、片岡家扇屋前の辻。⑤の方向にランドマーク、お茶印でお馴染みの粟ケ岳(方言であわんだけ)があります。