蔵元の宴に参加する中村氏に同行した他の方々は中村氏を中心に時に「古民家の再生」を手掛けています。
要は「古いもの」をこよなく愛する人々ですが、どうしても
コストと維持がかかるためにお金持ちの趣味の如くに捉えられがちになっているようです。
今や古民家は殆ど現存していませんがあったとしても朽ちかけて放置されているものばかりです。
それらの良き物件につき修理解体処分等の情報を得て再利用再組み上げを提案しこれらの家屋を維持する方向を探っていこうというものです。
残されている古民家は地域の宝ですね。
しかしながら今現在老朽化して無住放置されているような物件は権利関係が複雑であるということと、バブルの頃ならまだしも今一度その家屋を元あった如くに再建するなどという風潮は今や殆ど無いのです。
そして普通の解体屋さんに依頼する「解体」はオール「ぶち壊し」ですので処分費併せて100万円以下でできると思いますが、材料をパーツ取りして気を遣いながら行う「解体」はその3倍以上のコストがかかりそうです。
適所にそれを再生させるとしても坪単価は70万円以上と聞きますので新築の高級住宅と同様になります。
まして古民家は坪数がかなりありますので計算すれば気の遠くなる数字になってしまいますね。
古い物を残すことがいかにコスト高であって新しい物に買い替えることが割安かわかります。
しかし「家の住み良さと長持ち度」、そして何よりその姿の醸し出す味は最高ですね。
長い目で見ればいいものはいいのですが・・・。
解体費用をもつ代りに材料を引き取らせてもらうという形、あるいは解体屋さんとコネを持ってイイ材料が出たら流してもらいプールしておくという手法もアリなのですが、ストックする倉庫等が必要ですね。
画像は高天神城の東、土方の街に建つ鷲山恭彦氏邸。
当地区では目をくぎ付けにされるような素晴らしいたたずまい。
これだけの家屋を維持しつづけることは大変なことだと思います。
①北側の田んぼからの全景ですがこの田で銘酒「花の香」の酒米
「誉富士」を作るそうです。
②③④は南側から。⑤~家屋内の様子です。
囲炉裏や広いたたき、かまども昔のまま。
最後の画像「報徳」は当家の家訓でしょう。
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