ルイス・フロイスとの初対面の際、二条城御殿の造営の突貫工事視察中、現場で女子にちょっかいを出している人夫を見つけ平然とその首を即(首を刎ねられた人夫がいったい何が起こったのかわからないくらいの勢いで)刎ねたお話の他、織田信長の尊大さ、短気さ、気まぐれさ、残虐性、超合理性についてのエピソードは数知れず。
しかしそんな信長に当時としては絶対にあってはならない主従関係、命令系統の「二心」=反旗=裏切りを「許された」例があります。
「戦国三梟雄」といったカテゴリーをいう場合がありますがまずこの人の名は欠かすことはできません。
松永弾正久秀さんその人です。
細川晴元の家臣から戦国大名化し主君春元や陪臣の身で幕府将軍足利義輝までも放逐させるほど勢力を拡大した三好長慶の右筆(書記)として仕えました。陪臣の陪臣(家来の家来)の台頭は戦国時代の典型的な形ですね。
仕えたといっても長慶の娘を正室とするなど長慶には重用され幕政に参画し、これまでの幕府を構成していた伊勢氏、畠山氏などの名門家を凌駕し仕舞には主君長慶と同等の勢力を持つほどになり、また興福寺勢を破って東大寺を焼き払ったとも言われ、畿内を掌握するかのごとく勢力を伸ばしました。
三好三人衆と組んで将軍義輝を二条御殿で討ち取った傍若無人振りはことに有名な出来事です。
永禄十一年(1568)織田信長の上洛には、素早く降伏。
人質と名物「九十九髪茄子」を信長に手渡して媚びを売って許されてから信長の「金ケ崎の退き口」の際、その手配に手柄をあげています。
当時の京都の人脈、主従関係は無茶苦茶です。
将軍義輝を殺した松永が信長に降伏して信長の推薦により信長の立てた将軍足利義昭の直臣におさまりますが当初将軍義昭としてはかなり気分が良くないものがありました。
ところが元亀三年(1572)信長の命令での石山本願寺攻めの際、信長包囲網が狭まっている空気を先読みして義昭と画策し、信長に反旗を翻します。
しかしまたそのあと岐阜まで行って信長に許しを請いました。
一体どうしてこのコロコロと気持ちの変わる松永をあの信長が許したのか「ワケわからん」というのが歴史の実情です。
これもあの名物「九十九髪茄子」の威力だったのでしょうか。
その後石山本願寺攻めにしばらく戻りますが信長包囲網の大本命、信玄亡き後の反信長勢力(本願寺・毛利・上杉)と呼応し石山本願寺の包囲を解いて離脱逃亡。
大和信貴山城(場所はここ)に籠城して再び信長に反旗を表しました。
信長は彼の祐筆である松井友閑を派遣し、説得工作を行いますが無視。
ここでも信長は松井を送り込むという面倒な手間を彼のために浪費しています。
結局は信貴山城を大群で包囲させますが、尚も信長は助命の策を提案します。
久秀所有の名器、茶釜「平蜘蛛」をよこせというものでした。
にもかかわらず久秀は拒絶、織田軍総攻撃開始とともに天主で茶釜「平蜘蛛」に爆薬を詰めて着火し、本邦初と云われる「爆死」を遂げたということも「ワケわからん」ことの一つです。
勿論、信長に差し出していた二人の孫は京都六条河原で処刑されたことは見せしめとしてやむを得ないこと。
すべてそうなることを承知の上での本願寺退去だったのでしょうが何か彼なりの意図があったのでしょうか。
散々悪事を働いて阿弥陀如来に改心懺悔したとも言えますが、まったく不明、謎ですね。
画像は先日のバスツアーで宿泊した生駒山系にあるホテルの裏山。
この山の南方に松永弾正久秀の居城、信貴山城があります。
そして、切手。小学校の頃、集めていましたね。
切手の国宝シリーズの収集というものが結構後年の知識に繋がりました。15円切手で古いですね。
「朝護孫子寺 信貴山縁起絵巻」です。
信貴山城遺構が現在まで遺ったのはこの著名な寺領であったこともあります。次回は是非登城チャレンジしたいものです。
「ワケわからん ゆるしてやったらどうや」は辻本座長、よしもと新喜劇内の毎度のフレーズです。
「ワケわからん」ことばかりで戸惑うこと多々あるご時世です。
「ゆるしてあげること」も必要ですね・・・、何事も。
これ仏の意向でもありますね。「自己を滅して愛と赦しで人にあたる・・・・」うーん、なかなかできませんが。
法務大臣の仮病、見え見えです。しかし誰だって経験あります。
小学校の時は先生に怒られて保健室に「お腹が痛い」と駆け込んで、会社に行ったら「ムッチャ腹たって」、「風邪をこじらしましたぁ」とか「親類の不幸がありましてぇ」などと臍を曲げることくらいあったでしょうよ。またある意味みんなビョーキなご時世です。
「突っ込みの相方」(野党)の首領もかつて何たらとかいう病名でソーリまで辞めちゃったじゃないですか。
みんなお互い様なのですね。(しかし国政ですからね)
吉本のコテコテギャグには遥かに及ばないです。
お笑いの世界では「外して」ます。「さぶ~」ですね。
まあ、笑ってあげましょう。私と同じ、おバカは大好きです。
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