いわゆる季語は俳句や手紙文に季節の流れを象徴的にあらわす言葉です。しかしこの寒さが長くつづく「春」には少しばかり違和感が残るものばかりですね。
ここに一つ門徒特有の季語があります。
陰暦三月二十五日は「蓮如忌」。晩春を象徴とすることばです。
東本願寺では三月二十四、二十五日に、ちなみに西本願寺では陽暦に換算した五月十三、十四日、入寂した山科御坊だと四月十三、十四日に法要が営まれます。(あわら市観光協会)
15日は十日前ですので「聖徳太子」と「七高僧」の御軸を脇にして三幅の蓮如上人絵伝を掛けました。そういうわけで当山蓮如さんに関わる御軸を紹介いたします。
画像が本願寺八代、中興の祖と言われる蓮如さんの御真影です。
たくさんの御文さまを残した方でもお馴染みです。
裏書には発行者のお墨付きとして「本願寺釋常如」の名と花押。
延宝二年(1674)の年号と本證寺下遠江国榛原郡相良大澤寺、願主の当山四代釋敬祐の名が見えます。
敬祐の父は釋祐伝でその父が成瀬藤蔵正義。また敬祐の二人の弟のうち真中が三州の慶昌寺へ婿入り。
末の弟が相良板倉家へ婿入りし板倉甚兵衛を名乗っています。相良の板倉家のルーツは近江門徒(三上村正覚寺門徒)で喜兵衛(カドキさん系)と忠兵衛(なべやさん系)は兄弟かと思われます。甚兵衛がどちらの系列になるのか、他所へ行ったのかわかりません。
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